ハワイ噴火…戻った平穏、残った爪痕

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今回の噴火、過去とは違う?

 つまり、キラウエア火山のここ数年の溶岩流のルートは一般的に

 〈1〉ハレマウマウ火口のマグマの量が増加→〈2〉減少し火口が下降→〈3〉プウ・オオ火口のマグマが増加→〈4〉減少し火口が下降→〈5〉主に地中を通り、溶岩となって海などへ流出 

 ――と考えられている。

 しかし、今回レイラニ・エステーツ周辺を襲った溶岩流は、いつもとは少し違っていた。

 4月中旬、ハレマウマウ火口の溶岩が上昇し、21日、5年ぶりに火口からクレーターへと溶岩があふれ出した。その後、29日にハレマウマウ火口の溶岩量が減少、翌30日にはプウ・オオ火口内のマグマ量の上昇が確認された。

 この頃まで付近の住人たちはここ数年の例と同様に「溶岩流は付近住民に影響のないルートをたどってまた海に流れ出すのでは」と考えていたようだ。

最も溶岩の噴出が激しかった頃の「8番目の亀裂」
最も溶岩の噴出が激しかった頃の「8番目の亀裂」

 5月3日午前10時半(現地時間)。キラウエア火山近郊でマグニチュード(M)5.6の地震を観測した。ほどなくプウ・オオ火口の溶岩の量が減少。直後にプウ・オオ火口から東南に30キロほど離れた住宅地・レイラニ・エステーツ内の道路上に、最初の亀裂が見つかった。(※亀裂は発生順に番号が付けられた)

 翌4日午後0時32分(同)、島中を揺らすマグニチュード6.9の地震が発生。レイラニ・エステーツ周辺での亀裂は6つまで増え、それらからの溶岩の噴出も始まった。プウ・オオ火口の水準はさらに下降し、火口にたまっていたマグマがほぼなくなったと現地で報道された。5日には亀裂は7つに増え、13日には18か所に達した。最終的に、亀裂は24か所まで増えた。

 15日には、次の被害が懸念されていたハレマウマウ火口内で、マグマが減少したことによって起こる水蒸気爆発が発生したが、これは幸い大きな被害には至らなかった。ただ、火山の南側のナアレフ、カウ地区などでは風によって広がった火山灰の被害が拡大した。

溶岩の色が空に反射し、夜も夕暮れのような景色をみせた(7月)=筆者撮影
溶岩の色が空に反射し、夜も夕暮れのような景色をみせた(7月)=筆者撮影

 その後も溶岩流の勢いは衰えることなく、噴出する溶岩の高さは時に約80メートルに達した。20階建て前後のビルの高さに相当する。レイラニ・エステーツがあるプナ地区には高い建物がまったくないため、私の住む街・アイナロアからはもちろん、直線距離で20キロ以上離れた場所からでも溶岩が噴き出す様子が見ることができた。

 近隣エリアでは夜になると溶岩が発する光の反射で空が赤く染められ、溶岩流の轟音(ごうおん)が聞こえてくるほどだった。

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45254 0 深読み 2018/10/10 07:00:00 2018/10/10 07:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181009-OYT8I50012-T.jpg?type=thumbnail

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