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    IT

    「ルンバの生みの親」が語る「次の一手」と未来

    米アイロボットCEO コリン・アングル

    マイクとブラシがミソ

     家の中を効率的に動き回る、汚れを検知するなど、ルンバはバージョンアップを重ねている。どんなコンセプトで開発を行っているのか。

    • 「ラバーブラシ」について解説するアングル氏(10月、東京都内で)
      「ラバーブラシ」について解説するアングル氏(10月、東京都内で)

     「例えば、(人が)手持ちの掃除機を使って掃除する時は、自分の目で見て汚れを判断する。すごく汚れているところには、何度も掃除機をかける。ロボット掃除機も同じことができるはずだと考え、ルンバに『目』を与えることにした」

     アングル氏の言う「目」とはセンサーのこと。ただ、その役目は「見る」ことだけではない。

     「(ロボット掃除機にとって)難しいのは、ゴミといっても(様々なものがあり)、小さくて硬いものと、ペットの毛のように大きく軟らかいものがあることだ。(その両方を吸い取るため)複数のセンサーを搭載することにした。まずはマイクだ。硬い粒子が(マイクに)当たった時に、音を感知する。また、二つのセンサーの間に光が通っており、(ペットの毛のような)大きなゴミが入ってきた時、その光が遮断される。非常にユニークで、アイロボットのみの技術だ」

    • 新型のルンバ「e5」
      新型のルンバ「e5」

     もう一つ、「開発に何年もかけた」のが、ゴムのような素材を使った『ラバーブラシ』の採用だ。従来のロボット掃除機は硬い毛をそろえた形状のブラシが付いていた。このブラシ自体の掃除が非常に面倒な作業だった。糸や毛などのごみが入り込んでしまうからだ。ラバーブラシは、ゴミが入り込まないので、ブラシを掃除する必要はない。

     「ロボット掃除機は、触らなくても毎日家を掃除してくれる、とうたっているのに、度々(内部を)掃除しなければならないとなると、『約束』が実行されていないことになる」と考えたという。

     「(10月10日に発表した)新機種にもこの技術を搭載した」といい、「エントリー(廉価)モデルでも採用できたので、わくわくしている」と話す。

     今後は、どういった進化を考えているのか。

     「将来は(同社製の)すべてのロボットがさらにインテリジェント(聡明)になり、環境をよりよく理解する能力を持つようになる。今も上位機種は(家の中を)『マッピング』(地図を記録)する能力を備えているが、複雑な環境をより徹底的に掃除する能力が高まった」

     「ただ、こういった技術でさえ、『家をよりよく理解する』という目的のための、最初のステップに過ぎない。(ロボットが)家を本当にきれいにするには、どんな部屋があるかや、家の中にある物体の性質などを知らねばならない。ロボットがどんどん成長し、家のことをよく理解するようになれば、スマートホーム(家電などをネットワークでつないで一括管理し、利便性を高めた住宅)の中でも、より重要な役割を果たすようになり、作業性も高まって使いやすくなっていく」

    2018年10月12日 07時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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