「ルンバの生みの親」が語る「次の一手」と未来

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「自分がロボットに面倒を見てもらうことに」

現行のルンバの各機種
現行のルンバの各機種

 家庭用ロボット製造の草分けともいえるアイロボット社。そのトップであるアングル氏は、近未来、特に10~20年先の人々の暮らしや家庭と、ロボットの関係はどう変わると予測しているのだろうか。

 「現実的な話として、年老いた両親だけでなく、自分自身も(ロボットに)面倒を見てもらわなくてはいけなくなるかもしれない。(少なくとも)20年後はそうなるだろう」

 「(ロボットに世話をしてもらう以外の)いい代替案がない。ロボットが大きな役割を果たしてくれなければ、私たちのライフスタイルが悪化してしまうと思う。(そのほかに社会課題を解決できる)サービスが提供されることは考えられないからだ。将来的にはロボットとパートナーシップを組み、非常に重要な役割を、日々の生活の中で果たしてくれるようにしていく必要がある」

シンギュラリティーは「AIを知らないための恐れ」

 一方では科学技術が進化し過ぎた世界を心配する人もいる。ロボットや人工知能(AI)技術の発展で、AIが人類を超える「シンギュラリティー(技術的特異点)」が2045年に訪れるとの予測もあり、「それは人間社会の終焉(しゅうえん)だ」と危惧する声もある。アングル氏はそれにどう答えるのか。

 「よく『将来的にロボットに征服される心配はないのか』などと聞かれるが、これは誤った質問だと思う。むしろロボットがなかったら大変なことになる」

 「シンギュラリティーのことを指摘する人には共通点があって、皆、AI(の研究開発)に携わっていない人で、『理解していないための恐れ』だ。AIが得意とする点と苦手とする点をわかっていないから、そういうことを考えるのではないか。例えば、AIは『椅子』を『椅子』であると認識することは可能だが、『なぜそれが椅子なのか』までは理解できない。『(人々が)普段、椅子と呼んでいるもの』を(ぼんやりと)理解しているだけだ。今後もしばらくは、AIは人々が持っているような深い知能は持ち得ないだろう」

 より現実的な問題として、先進国を中心に高齢化が進んでいく。

 「(人間が)できる限り、他人の力を借りずに生きていくため、ロボットの支援に頼れるようになること。これが理想ではないか」

「GAFA」とどう付き合うか?

 世界では「GAFA」(ガーファ=グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)という巨大IT企業群が市場を席巻しているが、アイロボットもGAFAとの提携などを含め、共存していこうとしているのか。GAFAのように(常にインターネットにつながる)「コネクティッド」の技術で、ビッグデータのビジネスを強化していくのか。

 「(私たちがやろうとしているのは)彼らと競争していくことではない。住宅をインテリジェントなものにしていくために、ユニークな役割を模索している。(GAFAなどが)集めているデータは必ずしも住宅をよくするためのデータではない」

 「(GAFAと)協業しながらスマートホーム関連の製品やシステムを構築してもらうための『お手伝い』をしていきたい。近々米国でスマートホームの将来像について話すことになっているが、これはグーグルとの共同実証(実験)にかかわる話だ。公にパートナーシップを組んで開発を進めていきたい」

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