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    国際

    男女差3000万人、中国の結婚できない男たち

    『週刊現代』特別編集委員 近藤大介
     中国も日本と同様、結婚難が社会問題化しているが、そのスケールはケタ違いのようだ。長年続いた「一人っ子政策」により、男女の人口比が偏り、男性が女性よりはるかに多い「男余り」の社会になってしまったのだ。2020年には、中国で「結婚年齢」とされる20~45歳の年代で、男性が女性より3000万人も多い、いびつな社会が出現する。「余った」男性たちはどうなるのか。『未来の中国年表 超高齢大国でこれから起こること』(講談社現代新書)の著者である近藤大介さんに寄稿してもらった。

    「剰女」はもう古い

    • 結婚式の前に記念撮影をするカップル(中国・西安で)
      結婚式の前に記念撮影をするカップル(中国・西安で)

     いまから11年前の2007年、中国教育部(文部科学省に相当)が発布した『中国言語生活状況報告(2006)』の中で、171語の新語が紹介されたが、そのうちの一つが「剰女」(シェンニュイ)だった。「余った女」――27歳になっても結婚しない、できない女性を意味する言葉である。中国も学歴社会になり、大学を出てバリバリ働く女性が増えた。それとともに、「女性は25歳までに結婚」という固定観念が崩壊していったのである。

     だが、それから10年ほど経た昨今、「剰女」という言葉は、中国ですっかり聞かれなくなった。代わって跋扈(ばっこ)している流行語が、「剰男」(シェンナン)――30歳になっても結婚できない男性なのである。

    「一人っ子政策」の副作用

     かつての最高実力者・トウ(「登」におおざと)小平氏は、40年前の1978年に「改革開放」という英明な政策を始めた指導者として知られるが、同時期に始めたもう一つの政策が「一人っ子政策」だった。人口増加が続けば、せっかく改革開放政策を進めても、中国人は永遠に豊かになれないと判断したのである。そこで、82年に施行した憲法で「国家は一人っ子政策を推進実行する」(第25条)と規定し、厳格な一人っ子政策を貫いていった。

     一人っ子政策は、2013年に習近平政権が発足して、一部解除するまで続いた。そのため、現在30代から下の中国人は、基本的に一人っ子である。

     特に農村部では、「どうせ1人しか産めないなら男児を」という傾向が顕著だった。その結果、例えば10年の全国人口調査では、この年に生まれた女児100人に対して、男児は118.64人となってしまった。04年、07年、08年に至っては、120人を超えていた。国連では「男児102人から107人の間」を正常な国家と定義づけているので、中国は明らかに「異常な国家」だ。

    2018年10月14日 07時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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