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    社会

    加入率減少、不要論も…「町内会」は変われるか

    地域活性化コンサルタント 水津陽子
     地域住民の親睦や防犯・防災活動などの場として存続してきた町内会。しかし、近年はプライベートを縛られたくない人も増えて加入率は低くなり、一部では「不要論」もささやかれている。その一方で、東日本大震災以後、「いざ」という時の互助組織として見直す動きもある。時代に合った組織として、町内会が生き残ることはできるのか。地域問題に詳しい水津陽子さんに解説してもらう。

    ネットに飛び交う“不要論”

    • 画像はイメージです
      画像はイメージです

     町内会は同じ地域に住む住民同士で組織された団体で、「自治会」や「区会」など地域により名称は様々です。総務省の調査では、こうした「地縁団体」は2013年4月1日現在、全国に29万8700あります。

     任意団体で、住民に加入の義務はありません。法人化していなければ、指導監督権を持つ所管庁はなく、運営は会員の総意で行われます。町内会費は東京23区など都市部では月額100~300円のところが多いのですが、地方では1000円を超えるところもあります。

     インターネット上では今、町内会の活動に対して「親睦会や旅行は、役員が私的に楽しんでいるだけだからいらない」「道路のゴミ拾いは行政がやればいい」「回覧板が面倒」などと批判する人もいて、「不要論」が飛び交っています。活動の一部は自治体からの委託業務の場合もあり、委託料も出ていますが、これに対しても、「町内会が行政の下請けのようになっている。本来は行政がやるべき」という意見が出ています。

     さらに、都市部では、人々は同じ地域に住んでいても生活スタイルがバラバラです。SNSの普及により、プライベートでの人とのつながりは、地域よりも趣味や世代がベースになりつつあります。こうした変化もあって町内会の加入率は減少傾向にあります。

    加入率低下、解散したケースも

    • 東京都の町会・自治会加入率の推移(出典:2015年3月「東京の自治のあり方研究会最終報告」)
      東京都の町会・自治会加入率の推移(出典:2015年3月「東京の自治のあり方研究会最終報告」)

     東京都や学識経験者などで作る「東京の自治のあり方研究会」が33区市長村を対象に調査した報告書(2015年発表)によると、2003年には61%だった加入率は、10年後には54%と7ポイント減となりました。

     23区内では、加入が10世帯を下回り、解散したケースもあります。

    2018年11月04日 07時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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