東大もネコである…文学、医学から雑学まで大特集

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文学から遺伝学まで

話題になった猫の寿命に関する記事
話題になった猫の寿命に関する記事

 ――「猫号」は、日本文学、歴史学、医科学、遺伝学、教育プログラムなどとの猫のかかわり合いを紹介する13の記事で構成されています。歴史学では、人の役に立つ「益獣」としての猫を取り上げ、東大所蔵の資料を紹介しながら人間社会との関係を解説。ネズミを捕る能力が重宝がられ、綱をつけての「(つな)ぎ飼い」から「放し飼い」へと転換した経緯が書かれました。遺伝学ではネコゲノムを解析して猫の遺伝性疾患だけでなく、人への応用も視野に入れた研究が紹介されています。

 執筆は、テーマが決まってからお願いしますが、心がけているのは文理のバランス。文系、理系どちらかに偏らずに、東大の研究成果をわかりやすく伝えようとしています。今回も、文学から始まり、獣医学、社会学など各分野の専門家がそれぞれの研究や視点から猫とのかかわりを紹介しています。

SNSでも反響を呼んだ(東大公式ツイッターより。画像は一部加工しています)
SNSでも反響を呼んだ(東大公式ツイッターより。画像は一部加工しています)

 ――特に反響が大きかったのは、猫の寿命が2倍に延びる治療薬が発売されるかもしれないという記事だったそうですね。医学系研究科の宮崎徹教授は、特定の遺伝子が猫の死因上位に入る腎臓病に関係していることを突き止めました。猫の場合、犬やネズミと異なり、この遺伝子が働かないため、腎機能が悪化するとのことです。記事では宮崎教授が治療薬を開発し、2022年までの商品化を目指していることも明らかにされました。この記事を紹介する東大のツイートは、5000件以上リツイートされ、話題になりました。

 一般の人からの「ヒット」を狙ったわけではないですが、これだけ興味を持ってもらえたというのは、非常に良かったなと思います。卒業生がSNSで広めてくれたというところも大きかった。

 ――執筆陣の愛猫は「My Cat」として、誌面のあちこちに登場します。コネタ集では、駒場キャンパスの野良猫と交流を続け、長年見守った野良猫が死んだ際には学部報に追悼文を寄せた教員も取り上げられています。特集の最後には猫好きの4教授による座談会を収録。座談会自体は他のテーマでもわりと頻繁に掲載されているそうですが、猫座談会は教授たちの笑顔が目を引きますね。

 人選が少し大変でしたが、座談会はとても楽しかった。地域猫の話題など、もう少し社会的な話を語り合おうと思っていたのですが、それぞれの猫への思いの丈があふれて、踏み込み不足で終わってしまったところもありました。歴史や文学、獣医学などそれぞれの専門分野の話も盛り込めました。中には「猫の体臭はアロマ?」という話もあって、面白いと思います。

好評で在庫切れ

 ――東大本部広報課から、9月10日に発行した「猫号」は、前号より2万部増やして4万8000部を用意したと聞きました。卒業生向けが大半で、1万部が各キャンパスに置かれたり、各地の公立図書館などに送られたりするとか。一般向けにはごく少数ですが、200部を願書などを請求できるサービス「テレメール」を通じて配布するそうですが、猫号は発行からおよそ1か月で、テレメールの在庫がなくなってしまったとのこと。急きょ100部を追加で納めても取り寄せが相次ぎ、11月上旬には配布を終了したそうですね。

 テレメールの在庫がなくなるというのは初めてのことでした。そもそも大学のサイトにPDFで上げていて、個別の記事もすべてではないですが配信しています。それでもやはり、「紙でほしい」という人が多かったのかもしれません。

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48663 0 深読み 2018/11/05 12:50:00 2018/11/05 12:50:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181105-OYT8I50001-T.jpg?type=thumbnail

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