ネットに溺れる子どもたち…大人に何ができるのか

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 四六時中、スマホを手放さず、ネットやゲームから離れられない「ネット依存」の子どもたちが急増している。学力低下や高額の課金、健康へのダメージなど、デメリットを挙げればきりがないが、「やめたくてもやめられない」状況に苦しむ子もいるという。大人はどのように救いの手を差し伸べればよいか。ネット事情に詳しい佐藤佳弘さんが解説する。

中高生93万人が依存症

ジャカルタ・アジア大会の公開競技「eスポーツ」。会場にサッカーゲームの画面が映し出された(今年9月)
ジャカルタ・アジア大会の公開競技「eスポーツ」。会場にサッカーゲームの画面が映し出された(今年9月)

 熱気を帯びた会場で、若者たちが真剣にコントローラーを操作している。大きなスクリーンに注目していた観客たちは一斉に歓声を上げた。第18回アジア競技大会(インドネシア)において、初めてeスポーツがデモンストレーション競技として採用された。「いい加減に勉強したらどうだ」と親たちをイラつかせていたゲームが、いまやプロのゲーマーを生むに至っている。賞品総額20億円という世界大会が実施されるほどだ。

 極めるとはこういうことなのだろう。ゲームが職業にもなってしまっていては、親も頭ごなしに否定できなくなった。しかし、気を付けなければならないのは、精神疾患に陥った、いわゆる依存状態である。

 「特定の何かに心を奪われ、やめたくても、やめられない状態になること」と厚生労働省は依存症を定義している。特に、子どもの依存症は深刻だ。「中高生のネット依存が5年で倍増、全国で推計93万人」と厚生労働省は研究結果を2018年8月に公表した。

 中高生の日常にはスマホが浸透している。地図、路線情報、天気、ニュースをスマホから得るのは基本だ。LINEで会話、ツイッターで情報収集、インスタグラムで情報発信、YouTubeで動画を見る。スマホで写真を撮りSNOWで加工する。動画コミュニティーのTikTokも人気だ。comicoでマンガを読む。見逃したドラマはTVerで観る。もうスマホを手放せない。

長時間使わせれば利益に

ゲーム、おしゃべり、家族との連絡…中高生はスマホを手放せない(写真はイメージ)
ゲーム、おしゃべり、家族との連絡…中高生はスマホを手放せない(写真はイメージ)
新作ゲームを楽しむ「東京ゲームショウ2018」の来場者たち(今年9月)
新作ゲームを楽しむ「東京ゲームショウ2018」の来場者たち(今年9月)

 スマホが持つ引力の背景には、新機種のリリース周期の短かさや多種多様なアプリの豊富さがある。スマホ本体は、ユーザーを飽きさせることなく、1年を待たずに新機種がリリースされる。また、アプリも次々と開発され、iOS向けのApp Storeと、Android端末用のGoogle Playに登録されているアプリ数は、それぞれ200万本を超えている。

 アプリの収益構造は、アプリ代金と広告収入、課金収入である。このうちの課金収入は、アプリがインストールされた後で、使われれば使われるほど利益をもたらす。つまり、長時間使用とアプリの収益とは相性が良いのである。

 2018年3月に利用者が4500万人を突破した人気ゲーム「モンスターストライク」の収益は、2018年1月から10月末までに1300億円(注1)であり、うち1041億円が課金での売り上げである(注2)。収益のほとんどを課金で得ている。多くのゲームには、アイテムやキャラクターを入手する「ガチャ」という課金の仕組みがあり、モンスターストライクの場合、ガチャ1回にかかる金額は最低280円である。ユーザーがゲームに熱中するほど課金収益が上がる形だ。

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48518 0 深読み 2018/11/08 07:00:00 2018/11/08 07:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181106-OYT8I50069-T.jpg?type=thumbnail

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