保育園無償化は大丈夫?厳しい保育士不足の真相

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東京の保育士求人倍率「5倍超」

 現状でも、保育士不足は相当に深刻だ。

 厚生労働省が今年10月30日に発表した9月の有効求人倍率(季節調整値)は1.64倍で、1974年1月以来の高水準となった。

厚生労働省「職業安定業務統計」を基に株式会社マネネ作成
厚生労働省「職業安定業務統計」を基に株式会社マネネ作成

 保育士の有効求人倍率はそれをさらに上回る2.79倍に達している。東京都に限ると、なんと5.26倍。全国平均の2倍近い「人手不足」なのだ。有効求人倍率は季節などによって変動が激しい指標ではあるものの、右肩上がりの傾向が続いているのは明らかだ。

 最も高かった昨年12月には全国で3.40倍、東京都では6.61倍を記録した。

「潜在保育士」100万人以上!

 問題は、なぜ保育士がこれほど不足するのかだ。

 保育士は、児童福祉法に基づく国家資格。保育士の養成学校を卒業するか、保育士資格の国家試験に合格すれば取得できる。その後、都道府県に登録申請し、保育士証が発行されれば保育士として勤務できる。

 ちなみに、国は「児童福祉施設最低基準」で、保育園で0歳児はおおむね3人に1人、1~2歳児は6人に1人、保育士を置くよう求めている。3歳児になると20人に1人だ。認可保育園の場合は自治体によって基準が異なる場合もある。

 厚労省の17年の社会福祉施設等調査から算出すると、保育所等(保育所型認定こども園及び保育所)に勤める保育士の年間の離職率は9.04%。他の業種と比較してもそれほど高いとはいえない水準ではある。

 しかし、児童福祉法に基づく保育士の登録数約153万人に対し、17年10月1日時点で保育士として常勤で働いているのは、わずか31万8566人(17年の社会福祉施設等調査)だ。調査時期はややはずれてはいるものの、保育士の資格を持ちながらも職場から離れている「潜在保育士」が相当数いることは明らかだ。離職した後、復帰しない保育士が多いのではないかと筆者は考えている。

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51558 0 深読み 2018/11/28 07:10:00 2018/11/28 07:10:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181126-OYT8I50028-T.jpg?type=thumbnail

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