まだ「おせち」食べる?気になる正月の風物詩

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 洋風、中華風、スイーツ、キャラもの――。保存技術の発達や食生活の変化に合わせて、ここ数年は多種多様な“おせち”が続々と登場している。人によっては「おせちじゃない」と感じる料理もあるかもしれない。お正月の食卓を彩るのは、もはや、おせちではないのか。日本人の食生活に詳しい大久保朱夏さんが伝統料理の今を読み解く。

正月だけどおせちは食べない

画像はイメージです
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 2019年のお正月は「平成最後の正月」。休み方によっては9連休になる人もいて、お正月の過ごし方はますます多様化しそうだ。昔ながらの方法で、正月を祝う予定がある人はどのくらいいるだろうか?

 マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティングが昨年、全国の20~69歳の男女約1万人を対象に実施した「おせちに関する調査」で「お正月を祝う予定の有無」を聞いたところ、予定のある人は43.2%と14年の調査に比べて7ポイント減少していた。元日から営業する店も増え、休みたくても休めない人も多いのだろう。

 「予定なし」と答えた人は14年比で4.4ポイント増え、全体の4分の1を占めている。「和食 日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録されたのは13年。評価された特徴の一つとして「正月など年中行事との密接な関わり」が挙げられていたが、今やお正月を「特別に祝うものではない」と考える人が一定数いるというのが実情だ。

 より印象的なのは、正月を「祝う予定がある」と答えた人の中でも、「おせちを食べる予定」については「ない」と答えた人が増加していることだ。14年にはおせちを食べる予定がない人は10.4%だったが、17年には12%と微増している。正月におせちを食べて、家族や親せき、親しい人たちと新年を祝うという風景は日本人のライフスタイルの変化で、当然のものではなくなっているのかもしれない。

 1960年以降に生まれた子どものいる首都圏の主婦を対象に、食卓の実態調査を行ってきた岩村暢子さんは、著書『残念和食にもワケがある 写真で見るニッポンの食卓の今』(中央公論新社)で、驚きの結果を紹介している。年中行事にまつわる食べ物で、もっとも実施率が高いのは「節分の恵方巻き」だったというのだ。恵方巻きの実施率は岩村さんの11年の調査で7割に達したのに対し、雑煮、おせちなどの正月料理はそれを下回った。05年の調査で、すでに雑煮は若い世代の半分以上で、おせちは全体の3割で食べられていなかったという。伝統の正月料理は、商業ベースで広まった恵方巻きに敗れたのだ。

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