「たかが自転車」…歩道の“凶器”を生む甘い認識

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“クルマ”と考えないことによるリスクとは

 自転車を“クルマ”と考えず、運転ルールをあまり気にしない傾向は、大人も大差ないと感じられます。内閣府の意識調査によれば、「『交差点進入禁止』の標識がある場合、自転車横断帯を通って横断しなければならない」ことを知らない人は48.8%にものぼります。しかも自転車に乗っていて事故にあった人のうち、半数以上(被害側56.7%、加害側60.0%)が警察に届け出ていないといいます。

 自転車で車道を通行する際、車道のどの部分(左寄り・真ん中・右寄り)を走るかを尋ねたところ、「とくに気にしていない」と回答した人は、20代で20.0%、50代で13.2%と高い数字が出ました。これは年齢や、自動車運転免許の有無では計れない、自転車に対する認識の甘さの表れではないでしょうか。

 様々な弊害も生じています。大きく分けると、以下の4点です。

 〈2〉については、私たち「自転車の安全利用促進委員会」が調査してわかりました。中高生の半数以上がノーメンテナンスの自転車に乗っているのです。親がわざわざ危険な状態の自転車に乗せることは考えにくく、その親もまた、メンテナンスに対する意識が低いことの表れと考えています。

(自転車の安全利用促進委員会の2016年「高校生の自転車利用についての実態調査」より)
(自転車の安全利用促進委員会の2016年「高校生の自転車利用についての実態調査」より)

その自転車、安全?

一般社団法人自転車協会が制定した「BAAマーク」。自転車の安全性を判断する上で役に立つ
一般社団法人自転車協会が制定した「BAAマーク」。自転車の安全性を判断する上で役に立つ

 この点に関して、まず大切なのは「きちんと走り、きちんと止まれる自転車に乗る」ことです。自動車と異なり、自転車の販売に対して、車検制度はもちろん、安全基準を満たさない製品の販売を禁止するなどの厳しい法規制は日本にはありません。安全な自転車に乗るかどうかはユーザー個々の意識に委ねられています。自転車は雑貨店やディスカウントショップでも販売されていますが、見た目だけでは安全性はわかりません。

 安全性を判断するには、「BAAマーク」という安全基準が参考になります。

 これは90以上の厳しい検査項目を定め、それを満たしたものだけに貼られています。工場出荷時に自転車本体に貼付されるため、店頭でも確認しやすいのが特徴です。製造上の不備で事故が起きたときの補償や、市販品の抜き打ち検査なども行われているので、ユーザーにとっての安心感は高いと言えるでしょう。

 メンテナンスや定期点検で良好な状態をキープすることも欠かせません。自転車技士などの有資格者が点検整備した上で貼付される「TSマーク」は、有効期限が1年間。点検整備費用は数千円程度かかりますが、賠償責任補償もついているため、簡易的な自転車保険代わりと考えて活用するのも一つの手です。

 

 

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60096 0 深読み 2019/01/08 07:00:00 2019/01/08 07:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181227-OYT8I50073-T.jpg?type=thumbnail

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