「たかが自転車」…歩道の“凶器”を生む甘い認識

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代償を考えさせる

学校でのセミナーの様子(遠藤さん提供)
学校でのセミナーの様子(遠藤さん提供)

 〈1〉の交通ルールについては、「教えているつもりだけれども事故が減らない」といった学校関係者の悩みをよく聞きます。〈3〉の「正しい自転車教育」が行われていないためだと思います。私が講演する際には「継続」と、自分のこととして考える「ジブンゴト化」の大切さを伝えています。

 自転車通学中の事故が減少した学校の多くは、3年間指導を徹底して、ようやく効果が見られたといいます。年2回以上の交通安全教室や、定期的な小テストなどを通じて「常に自転車の交通ルールを意識させる」取り組みをしている例もあります。「継続」が実を結んだと言えるでしょう。中には「自転車マナーが良くなったことで、遅刻率も大きく減った」という(うれ)しい誤算が生じた学校もあります。

 「ジブンゴト化」については、自分が加害者となってしまった場合、具体的に何が起きるかをシュミレーションして教える方法があります。生徒の関心を引きやすくなります。

自転車で死亡事故や重傷事故などを起こした場合、「賠償金が1億円近くになることもある」と紹介するだけでなく、その1億円の意味を意識させるのです。

 例えば、「高卒男性の生涯賃金は平均2億3000万円という試算例がある。(退職金を考慮しない)42年間の手取り年収は400万円程度。もし1億円の賠償金を一生かけて自分で支払うとしたら、一生を年収200万円台で暮らすことになる」というふうに、具体化するのです。

 さらに、大人でも知らない人が多いことですが、自転車事故などの故意や重過失による、生命や身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求は、『非免責債権』とされています。税金と同じく、「自己破産しても免責されないことがあるのだ」というところまで踏み込んで話し、一生ついて回ることだと認識させます。

 

 

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60096 0 深読み 2019/01/08 07:00:00 2019/01/08 07:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181227-OYT8I50073-T.jpg?type=thumbnail

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