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    自動車

    2370万円もするホンダNSXが存続する意味

    モータージャーナリスト 御堀直嗣
     ホンダはスポーツカー「NSX」の2019年モデルの5月発売を発表し、18年10月から受注を始めた。17年2月に発売された現行モデルは2370万円という超高額にもかかわらず、発表から2年で400台を受注した。最新モデルも価格は維持する。コンパクトカーやファミリー向けワンボックスなどの実用的なクルマが主流となり、「スポーツカー離れ」と言われる中で、NSXが存続する意味とは何か。モータージャーナリストの御堀直嗣氏に解説してもらった。

    高価で身近な国産スポーツカー

    • ホンダNSX
      ホンダNSX

     1990年にホンダNSXの初代が誕生した。

     この時期はバブル景気の絶頂期で、トヨタは「セルシオ(レクサスLS)」を作り、日産は「インフィニティQ45」の販売を開始、および、「スカイラインGT‐R」を復活、マツダは「ロードスター」をデビューさせた。

     国産車の頂点として付加価値のあるスポーツカーや高級車が誕生したことは、国内自動車業界の好景気を象徴した。

     NSXは、フェラーリなどと並ぶミッドシップ(車体中央にエンジンを搭載)の本格スポーツカーであり、当時の販売価格である800万円は国産乗用車の最高額だった。

     機能やデザインは欧州のスポーツカーにひけをとらぬが、NSXはドライバーファースト(人間第一)で開発された。運転してみると、視界は良好で、一般的な乗用車を操るかのように運転が容易だった。

     「緊張ではない、解放するスポーツだ」という当時のキャッチコピーの通り、ある意味で、肩透かしを覚えるような親近感があった。欧州のスポーツカーのように、ハンドルを握ったときに思わず身がすくむといった思いをすることなく、誰もが本格的ミッドシップスポーツカーに親しめる一台として生まれた。

     

    2019年01月12日 07時50分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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