寅さん”復活”秘策は?「男はつらいよ」50周年

無断転載禁止
メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 国民的映画と呼ばれた人気シリーズ「男はつらいよ」の第1作が1969年に公開されてから、今年はちょうど50年にあたる。シリーズ49作すべての脚本を書き、47作を監督した山田洋次監督は、50作目となる最新作を製作中だ。すでに撮影を終え、今年12月の公開に向けて編集作業に入っている。このほか、シリーズ全作品を4Kデジタル化して修復し、劇場公開するなど、50周年を記念したさまざまな企画が予定されている。

ゴクミも復帰、山田監督「集大成の映画に」

「男はつらいよ」50作目となる新作の製作記者発表を行う出演者ら(左から、倍賞千恵子、前田吟、浅丘ルリ子、山田洋次監督、夏木マリ、後藤久美子、吉岡秀隆)
「男はつらいよ」50作目となる新作の製作記者発表を行う出演者ら(左から、倍賞千恵子、前田吟、浅丘ルリ子、山田洋次監督、夏木マリ、後藤久美子、吉岡秀隆)

 新作は「男はつらいよ50 おかえり、寅さん」(仮題)。第25作を新たに編集した第49作「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別篇」(97年)以来、22年ぶりの新作となる。寅さんを演じ続けた名優・渥美清さんは1996年に亡くなっているが、この新作にも「主演」として名前が刻まれている。旧作の名場面と新しく撮影された部分が組み合わされるという。

 物語は、寅さんの妹さくらの長男である満男(吉岡秀隆)が、かつての恋人の泉(後藤久美子)と二十数年ぶりに再会する話が軸となる。F1レーサーのジャン・アレジさんと結婚し、スイスのジュネーブで暮らしている後藤さんが、23年ぶりに女優復帰するのも話題だ。後藤さんが演じる泉は、イズミ・ブルーナとしてヨーロッパで暮らしており、久しぶりに日本に帰ってきたという、本人の私生活を反映させたような設定になっている。

 作品に描かれるのは、主人公の満男、それに母親のさくらと伯父の寅さんの思い……。製作発表の記者会見で山田監督は、「親は子供にどうしても既成の価値観を押しつけざるを得ないが、その価値観に風穴を開けてくれたのが寅さんという存在。そのことでどんなに満男は救われたか。伯父さんから学んだことがどれだけ大切だったかを今にして思う。そんなことをスクリーンの中で展開していく。50作目、今までの作品に負けない集大成のような素晴らしい映画にしたい」と意欲を述べた。

 寅次郎の現在については、「(作中で)そのことは触れないようにしている。『死んだ』とも『生きている』ともセリフはない。さくらはどこかでお兄ちゃんが生きていることを信じているし、彼女の前でそのことは触れちゃいけないタブーになっているんだと思う」と語った。どうやら寅さんは、コンピューターグラフィックス(CG)などで姿を現すことはなく、回想場面の中だけの登場となりそうだ。

 さくら役の倍賞千恵子さんは「今回、満男としゃべっていると満男の後ろに、撮影をしていると山田監督の後ろに、お兄ちゃん(寅さん)がふぁっといるような気配を感じている」と撮影時のエピソードを語る。吉岡さんも「『満男、困ったことがあったらいつでも伯父さんの名前を呼べよ。伯父さん、いつでもすぐ飛んできてやるからな』という寅さんの言葉が、満男も僕もどれほど救いになっていたか。今回の話を受けて呼んでみたが、なかなか現れてくれない」と、渥美さんと一体となった寅さんを懐かしむように話していた。

 さくらの夫・博役の前田吟さんは、「おいちゃん(下條正巳)やタコ社長(太宰久雄)は、たまたま今日はいないだけなんだと思って演じている」と、第49作公開の後に亡くなった仲間たちへの思いも語った。

 寅さんの永遠の恋人リリー役の浅丘ルリ子さん、泉の母役の夏木マリさん、タコ社長の娘役の美保純さん、柴又帝釈天の寺男・源公役の佐藤蛾次郎さんといったおなじみの顔ぶれが勢ぞろいするほか、笹野高史さんが新たな御前様として登場。池脇千鶴さん、橋爪功さん、立川志らくさんらも出演する。映画は12月27日から全国公開される。

 

1

2

3

4

60247 0 深読み 2019/01/11 07:00:00 2019/01/11 07:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20190110-OYT8I50004-T.jpg?type=thumbnail

アクセスランキング

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
発言小町
OTEKOMACHI
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
The Japan News
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ