ストロー排除より確実…片手でできる海洋プラ削減

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リサイクル「先進国」でも…年間14万トン未回収

――どんな対策が必要なのでしょうか。

石垣島の海岸に散乱するマイクロプラスチック(九州大学磯辺研究室提供)
石垣島の海岸に散乱するマイクロプラスチック(九州大学磯辺研究室提供)
海面1平方キロメートルあたりの浮遊マイクロプラスチック個数(九州大学磯辺研究室提供)
海面1平方キロメートルあたりの浮遊マイクロプラスチック個数(九州大学磯辺研究室提供)

 日本の場合、プラスチック製品は年間900万トンくらい出回っていて、その回収品のほとんどが埋め立てや焼却、リサイクルに使われています。ほぼ完ぺきに回収、処理していますが、それでも年間で全プラスチック量のおよそ1~2%にあたる14万トンくらいが、未回収になってしまう。

 こうした未回収プラスチックの15~40%が海に流出するといわれています。これらはMPになってしまうと、もはや回収不能です。プラスチックの回収、処理については、日本は世界でもお手本となれるレベルだと思いますが、それでも漏れてしまうのであれば、プラスチックの総量を減らすしかありません。


プラスチック一律削減は“暴論”

――日本は昨年6月の先進7か国(G7)首脳会議で、リサイクルなどの数値目標を定めた「海洋プラスチック憲章」への署名を米国とともに見送りました。批判の声も上がっていますが……。

 日本は先進国としてのお手本を示すべきでしたから、承認しなかったのは「けしからん」という声があることは理解できます。ただ、この憲章は裏を返せば「お金持ち」のG7が、他の国にプラスチックの一律的な削減を強要しているという構図も成り立ちうるわけです。

 なぜなら、プラスチックがここまで急速に普及したのは、富裕層のぜいたく品ではなく、安くて頑丈で清潔なためと考えられるからです。プラスチックを多く使うのは発展途上国や経済的弱者。プラスチックを一気になくせ、という話になってしまうと、経済的な弱者へ負担を強要することになりかねないのです。大国が模範を示すのはいいですが、押し付けになってしまってはいけないと思います。

 プラスチック削減問題は、温暖化対策の二酸化炭素(CO2)排出量削減の議論と非常に似ていると思います。持続的に減らすためにはきちんとした科学的根拠が必要で、「何年までに、どのくらい減らしていないと、どんな影響があるのか」ということに基づいて、計画を立ててやらなければ必ず無理が生じます。先進国が減らしたから、途上国も何年までに減らせというのは非常に乱暴です。

 二酸化炭素の削減は現在も政府間の枠組みを設けて取り組んでいます。プラスチックの削減についても、こういった取り組み方を見習うべきだと思います。

 

 

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60570 0 深読み 2019/01/15 11:30:00 2019/01/15 11:30:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20190111-OYT8I50084-T.jpg?type=thumbnail

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