「エスカレーターでは歩かないで」は定着する?

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 JR東日本が東京駅で2月1日まで、「エスカレーターでは歩かないで」と呼びかけている。立つ人の横を追い越す際、利用者同士がぶつかったり、転んだりする事故を防ぐためだ。同社を含む鉄道事業者なども、10年ほど前から同様のキャンペーンを展開している。急ぐ人のためにエスカレーターの片側をあける習慣は、半世紀ほどかけ、自然発生的に広がってきた。「歩かない」という新ルールは、すんなり定着するだろうか。

「片側あけ」の歴史は半世紀超?

ロシア・サンクトペテルブルクのエスカレーター。「片側あけ」が主流という(昨年11月撮影)
ロシア・サンクトペテルブルクのエスカレーター。「片側あけ」が主流という(昨年11月撮影)

 「急ぐ人のため、エスカレーターの片側をあけるほうが合理的」との考えは、日本では半世紀の歴史がある。

 日本でこの習慣が始まった時期は不明だが、少なくとも阪急電鉄は1967年、大阪・梅田駅にエスカレーターを設置した際、片側をあけるよう呼びかける案内放送を始めた(98年まで)。過去の読売新聞記事などによれば、京阪電鉄(93年から2005年まで)やJR西日本、京都市営・神戸市営地下鉄などでも同様の呼びかけが行われた。

 あける側は地域によって異なる。大まかに分けると、東京周辺では「立つ人=左側、歩く人=右側」、大阪周辺では左右が逆となっている。

 読売新聞の投書欄にも70年代後半に「片側あけ」を求める複数の声が載った。

 投書にも一部引用されているが、「片側あけ」のルーツは欧州のようだ。78年の紙面で48歳の男性会社員は、ロンドン訪問時の経験を踏まえ、「欧米では『エスカレーターの片側は、急ぐ人のために空けておく』のが、社会常識であることを知った」と述べている。

 ちなみに今はどうか。ロンドン、ロシア・サンクトペテルブルクでそれぞれ昨年、地下鉄を利用した知人に聞いたところ、両都市とも「片側あけ」の習慣は変わらずあるという。

 「ロンドンでは3年ほど前に歩行禁止が試みられたものの、うまくいかなかったと聞きました。急ぐ人は歩く一方、エスカレーターの乗り口で、ベビーカーを抱える人を見つけると進んで助けるなど、困っている人を思いやる習慣が浸透していると感じました」と昨年末、家族でロンドンを旅した男性(43)は話す。

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60732 0 深読み 2019/01/21 07:00:00 2019/01/31 10:29:01 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20190118-OYT8I50029-T.jpg?type=thumbnail

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