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まもなく花粉症シーズンがやって来る。症状の一つに目のかゆみがあるが、涙の異常で目が乾いたり、かすんだりする「ドライアイ」を放置した場合にも、かゆみが増し、目が傷がつきやすくなるなどの危険があると眼科医の平松類さんは指摘する。ドライアイに気が付かない人もいるが、治療すれば花粉症の症状が軽減する可能性があるという。自己診断の方法などについて、解説してもらった。
日本人の6人に1人は「ドライアイ」

ドライアイを直訳すれば「目(アイ)が乾く(ドライ)」ですが、その通りに目が乾いていると感じる人は多くありません。
実際は「かすんで見える」「まぶしい」「疲れる」「不快感がある」「痛い」「ごろごろする」というような症状が表れます。放置しても失明など重篤な結果に直結するわけではありませんが、悪化させると肩こりや頭痛を感じることがあり、さらには睡眠障害、ストレス障害、うつ病などと関連することもわかってきています。後で詳しく述べますが、花粉症の時期には「二重苦」になります。
症状がドライアイによるものであると自覚されにくく、病院に行かない人もいます。そのため患者の正確な数はわかりませんが、大学教授が都市部で行った調査から、日本には約2200万人の患者がいると推計されています。
ドライアイのセルフチェック
順天堂大学の研究グループが昨年10月に発表した「セルフチェックの指標」では、「まばたきを12.4秒間、我慢できない場合はドライアイの可能性がある」としています。
これ以外にも、先ほど紹介した自覚症状がいくつか当てはまる場合は、ドライアイの可能性があると考えられます。
ただ、中には他の病気でも表れる症状があるので、眼科で涙の量を調べることで正しく診断してもらったほうがよいでしょう。