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    戦力分析

    【箱根駅伝出場21チーム紹介〈7〉】拓大“研究者”白髪、工学部初「本戦」も狙う

    • 10月14日、予選会5位で箱根駅伝出場を決めた拓大の選手たち(スポーツ報知)
      10月14日、予選会5位で箱根駅伝出場を決めた拓大の選手たち(スポーツ報知)

     ◆拓大 前回14位(5年連続39回目)=出雲、全日本不出場=

     拓大史上初の快挙を狙う選手がいる。工学部に一般受験で合格して入部した白髪大輝(しらが・たいき、3年)だ。スポーツ推薦のない工学部生の陸上部入部は極めて異例で、過去に箱根路を走った選手はいない。「将来は研究者になりたい」と意気込む“理系ランナー”が、拓大史に残る快走を目指す。

     自分にしかできないことをやる。白髪のモットーは幼少期から変わらない。陸上を始めたきっかけはシンプルだ。「中学で同学年に約170人もいるのに、誰も陸上部に入ろうとしなかったから。人と違うことをするのが好きなんです」。オンリーワンを目指す挑戦が始まった。

     拓大工学部に一般受験で合格し、陸上部に入部。箱根への道を目指した。部員はスポーツ推薦のある商学部や国際学部の生徒がほとんど。1921年の創部後、工学部生は入部さえ珍しく、2010年の岡田正裕監督(72)就任後では初めてだった。

     今年の予選会を工学部生として初めて走り、1時間1分6秒でチーム7位。5位での本戦出場権獲得に貢献したが、満足する様子はない。「やっぱり本戦を走らないと。工学部の先生も応援してくれるので」

     将来の夢は「機械工学などの分野で研究者になること」。練習後には連日、約1時間の勉強を欠かさない。「ほぼ全員の食事が終わった後、食堂で1人で勉強しています」。まさに文武両道だが「文武両道という言葉をあまり使いたくない。大学生なので両方やるのが当たり前だと思う。そこに胸を張っていても仕方がない」と淡々と語った。

     チームが14位に終わった前回大会は10区で交通整理を行った。「走れるならアンカーがいい。確実にシード権を取るような走りがしたい」。異色の工学部ランナーが、新たな扉を開けるか。(高橋 宏磁)

     ◆白髪 大輝(しらが・たいき)1996年11月29日、広島・福山市生まれ。21歳。誠之中1年から陸上を始める。神辺旭高3年時には広島県大会の5000メートルを15分41秒02で優勝。2015年4月に拓大工学部へ入学。5000メートルの自己ベストは14分59秒82。173センチ、52キロ。家族は両親と姉。

    ◆戦力分析

     高校時代の実績は少ないメンバーながら名将・岡田監督のもと、今年はトラックでの練習を意識的に増やして、課題であるスピード強化に取り組んできた。

     エチオピア出身のデレセが捻挫をかばいながら走り続けた結果、今秋に右足外側を痛めた。予選会には強行出場したが順調に回復しているという。デレセは区間2位に入った前回に続き、2区での起用が濃厚だ。「往路で前半いい位置につけて、後半は粘って過去最高の7位に入りたい」と岡田監督。西智也主将(4年)ら主力を往路に配し、4大会ぶりのシード権獲得を狙う。

     エントリーメンバーは今月中旬に恒例の鹿児島・徳之島で最終調整となる合宿を行う。今季のスローガンは「責任感」。西は「学校やチームを背負うという責任感を持って臨みたい」と意気込んだ。

     ◆拓大 1921年創部。箱根駅伝は33年に初出場。総合の最高成績は2011年大会の7位。往路最高6位、復路最高4位。出雲駅伝は11年5位、全日本大学駅伝は98年3位が最高。部員60人。タスキの色はオレンジ。主な陸上部OBは12年ロンドン五輪男子マラソン6位の中本健太郎(安川電機)、同代表の藤原新(ミキハウス)ら。

    (スポーツ報知)

    2017年12月16日 12時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun