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    戦力分析

    【箱根駅伝出場21チーム紹介〈10〉】中央学院大・横川、今年も本番前に五厘刈り 

    • トレードマークのハチマキを締め意気込みを見せる中央学院大・横川巧(カメラ・池内 雅彦)(スポーツ報知)
      トレードマークのハチマキを締め意気込みを見せる中央学院大・横川巧(カメラ・池内 雅彦)(スポーツ報知)
    • 1年生で箱根駅伝に出場、丸刈り頭で3区を走った横川(スポーツ報知)
      1年生で箱根駅伝に出場、丸刈り頭で3区を走った横川(スポーツ報知)

     ◆中央学院大 前回6位(16年連続19回目)=出雲8位、全日本6位=

     中央学院大が躍進の気配を増している。スピード区間の3区が濃厚の横川巧(2年)は、9月に1万メートル自己ベストをチーム最速の28分29秒12に更新。箱根3連覇中の青学大・原晋監督(50)も「積極果敢な姿勢は素晴らしい。ああいう選手は、いつか大化けする」と警戒するほどの逸材だ。五厘刈りにハチマキという古風ないでたちがトレードマーク。魂の走りの先に、チーム目標の5位以内を見据える。

     横川が“我孫子の暴れん坊”の浮沈を握っている。9月の日体大記録会で1万メートルチーム最速に躍り出た2年生エースは、2年連続の3区起用が濃厚。「(前回区間12位だった)リベンジをしたい。スピードと持久力はついた。自分がゲームチェンジする走りができれば5位、そしてそれ以上が目指せるチーム力はある」。凜々(りり)しい二重の目もとを引き締め、主軸の風格を漂わせた。

     五厘刈りで、端に「ジャイアントキリング(大物食い)」と書いた紫のハチマキを締めて疾走する。まるで都大路の高校駅伝。「気持ちが一番高まるトレードマーク。見た目の派手さで、顔を覚えてもらえるのがうれしい」と動機は超純粋だ。気迫を体現する横川は、敵なら当然怖い存在になる。青学大の原監督は「積極果敢な姿勢は素晴らしい。後半失速することもあるけど、ああいう選手はいつか大化けする。実は、高校生の時に熱心に誘った」と明かし、要警戒の一人に挙げた。

     多くの誘いから中央学院大を選んだのは、川崎勇二監督(55)が1年ごとの育成計画を細かく示し、横川が「この人(川崎監督)になら人生を預けられる」と心酔したから。指揮官は予想外の爆走に期待を込めつつ「横川は、つかみどころがないですからね」と笑う。今月中旬はまだ髪が伸びたまま。箱根へ向けて少しずつ短くし、大会直前に高見翔マネジャー(21)に五厘に整えてもらう。「徐々に短くなる髪と比例して、調子も上げたい」。青々とした頭は見逃せない。(細野 友司)

    ◆戦力分析

     川崎監督は「ミスなくやれれば(5位以内も)無理ではない」と見ている。往路は1区大森、2区高砂、3区横川と序盤から主軸を起用する見込み。2区で圧倒的な力がない分、他区間では確実に上位でつなぎたい。前回5区3位の細谷、同6区5位の樋口は今回も同じ山区間を担当。上りと下りの両方にスペシャリストがいるのは強みだ。額面通り力を出せば、エース不在を十二分にカバーできる。

     復路の平地区間は、シード争いの上で重要。7区に新井主将、10区は向かい風にも強い藤田が有力候補となっている。今大会の登録メンバー16人中、半数の8人が前回大会を経験。手堅く区間1ケタをそろえる全員駅伝が、上位躍進のキーワードだろう。

     ◆横川 巧(よこかわ・たくみ)1998年1月30日、群馬・嬬恋村生まれ。19歳。嬬恋東中(現・嬬恋中)1年で競技を始め、中之条高では2015年世界ユース選手権(コロンビア)1500メートル代表。意識するライバルは、同じ群馬出身で1学年後輩の西山和弥(東洋大1年)。178センチ、53キロ。家族は両親と兄、妹。

     ◆川崎 勇二(かわさき・ゆうじ)1962年7月18日、広島市生まれ。55歳。報徳学園高3年時には全国高校駅伝2位に貢献。81年、順大入学。箱根駅伝は3年時に7区9位。85年に卒業し、中央学院大の助手、陸上部コーチに。92年に監督に昇格し、94年に箱根駅伝初出場に導いた。個性派選手の育成にたけた名物監督として知られる。2011年から法学部教授。

     ◆中央学院大 1966年創部。箱根駅伝は94年に初出場。最高成績は3位(2008年)。出雲駅伝は最高4位(16年)。全日本大学駅伝は08、16年に5位。練習拠点は千葉・我孫子市。長距離部員は選手54人、学生スタッフ3人。タスキの色は紫。主な陸上部OBは十種競技で97年日本選手権優勝経験を持ち、現在は「百獣の王」を目指しているタレントの武井壮、9区区間記録保持者の篠藤淳ら。

    (スポーツ報知)

    2017年12月19日 12時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun