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    95回予選会

    アジア銅、貫禄の走りで日本人トップの2位 順天堂大・塩尻

    • 箱根駅伝の予選会で、日本人トップの2位フィニッシュする塩尻(順天堂大)
      箱根駅伝の予選会で、日本人トップの2位フィニッシュする塩尻(順天堂大)

     注目の順天堂大・塩尻和也(4年)は、今年からコースがハーフマラソンの距離に伸びた立川路を1時間1分22秒で駆け抜けた。

     「目指していたタイムよりも良かった。(チームの予選突破のために)タイムを稼げた」という好走で、日本人走者では最高の個人2位。一昨年のリオデジャネイロ・オリンピックを経験し、今年のアジア大会では銅メダルを獲得した学生陸上界のエースが、面目を保った。

     個人優勝したレダマ・キサイサ(桜美林大3年)が6キロ過ぎに飛び出したレースで、各校のエース級が形成した2位グループを引っ張った。そのグループから、15キロ手前で抜け出す。記録はキサイサと38秒差。「なかなか差が詰まらなかった」と苦笑いしたが、集団を一気に突き放したスパートの切れ味と軽やかな足取りは、観衆を魅了した。

     大学ラストイヤーの今年は、快調なシーズンを過ごしてきた。

     得意種目の3000メートル障害では、6月の日本選手権を自己ベストの8分29秒14で初制覇し、8月下旬のジャカルタ・アジア大会へ駒を進めた。アジア大会では2000メートルまでトップで快走。ラスト1周で2人に抜かれたものの、そこから粘って3位を死守した。レース後は「ひとまず表彰台を取れた。結果としてはうれしい。ある程度しっかり自分の力を出せた。そのうえで、最後は力の差が出たかな」と語った。

     帰国直後のインカレでも、連戦の疲れを感じさせずに4連覇を達成。2年前、他国に辞退者が出て急きょ繰り上げ出場したリオ五輪で予選敗退に終わった悔しさをバネに、しっかりと成長してきている。

     インカレ後、トラック競技から箱根駅伝へと照準を切り替えた。過密日程の中、長い距離を走る練習を重ねて迎えた予選会で2位。「練習の成果が出た」と、手応えをつかんだ。チームも2位で予選会を突破し、仲間たちと喜び合った。

     群馬・伊勢崎清明高時代から注目を集め続けてきた逸材だが、1年時から出場してきた箱根駅伝では、まだ区間賞を取れていない。しかも今年の正月は、花の2区で区間10位と不振に終わっている。予選会後、本大会に思いを馳せた。「箱根でリベンジしたい。この3年取れていない区間賞を取りたい」。学生生活の忘れ物を、箱根路へ取りに行く。(読売新聞メディア局編集部・込山駿)

    2018年10月13日 13時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun