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    話題2019

    全日本4位の駒大は箱根駅伝で3強の一角を崩せるか

     11月4日に行われた全日本大学駅伝(熱田神宮-伊勢神宮、8区間106.8キロ)で、過去最多の優勝12回を誇る駒沢大学は4位に終わった。箱根駅伝の予選会(10月13日)でぶっちぎりの1位通過を果たし、それを「0・5冠」と数え、全日本、箱根と続けて「2.5冠」をもくろんでいたが、夢はかなわなかった。それでも、メンバーに暗さはない。今大会で上位を占めた青山学院大(1位)、東海大(2位)、東洋大(3位)の「3強」の一角を崩すべく、駒大は箱根駅伝に挑む。(読売新聞編集委員・三宅宏)

    全日本は短い区間距離に苦しんだ

    • 全日本大学駅伝で2区を走った駒大の片西(2018年11月4日、泉祥平撮影)
      全日本大学駅伝で2区を走った駒大の片西(2018年11月4日、泉祥平撮影)

     1区を7位でスタートした駒大は、2区でエースの片西景が3位まで順位を上げたものの(いずれも上位にいた日本学連選抜を除く)、最後まで優勝争いに絡めないまま4位に終わった。

     結果について、駒大の考え方は明確だ。

     大八木弘明監督は、次のように分析している。

     「10キロ程度の距離が多いので対応に手間取った。(予選会で行われた)ハーフマラソンは余裕を持って入ることができたので、短い距離のスピードに対応できなかった。ハーフと全日本は違う。スピード感覚がつかめていなかった。予選会の疲れもあり、選手たちはやはり、最後のほうで苦しくなっていた」

     詳しく解説しよう。

     今年1月の箱根駅伝で12位に終わって9年ぶりにシード権を取れなかった駒大は、予選会出場を余儀なくされた。

     予選会は参加者全員がハーフマラソン(21.0975キロ)を走る方式。まずは、この予選を突破しないと話にならないから、必然的に、この距離に対応できる走力を強化する練習がメインになった。

     一方、全日本駅伝は1区から6区までが10キロ前後で、長い距離は7区の17.6キロと最終8区の19.7キロだけ。多くの区間が、箱根の予選会や本戦各区間距離の半分程度になる。箱根予選会が終わってから3週間後のレースでは、全日本最多優勝を誇る駒大といえども、対応しきれなかった。

     実際に走った選手たちも、短い期間のなかで距離が違うレースを走ることに難しさを感じたようだ。

     自らは長い区間の7区を走った堀合大輔主将は「ハーフマラソンの距離から10キロになって、うまく対応できなかった選手が何人かいた」と感じていて、片西は「自分はハーフが得意。(今回の距離は)走りにくいことはないが、前の距離がよかった」と話している。

    示したい「平成最多優勝」の意地

    • 箱根駅伝の予選会では圧倒的な強さを見せた駒大。区間距離があまり変わらない箱根本戦で実力を発揮できるか(2018年10月13日、泉祥平撮影)
      箱根駅伝の予選会では圧倒的な強さを見せた駒大。区間距離があまり変わらない箱根本戦で実力を発揮できるか(2018年10月13日、泉祥平撮影)

     では、箱根本戦は、どう戦うのか。

     大八木監督は「スタミナのある選手はそろっている。箱根駅伝は持久力があれば押していける。十分に対応できる。全員が22キロくらいを走れる選手に育てていく」と自信ありげで、「箱根では3強のどこかひとつを食いたい。3位以内を目指す」と目標を掲げた。

     箱根駅伝は来年1月2、3日の次回大会が平成最後の大会になる。

     平成の最多優勝校は6度の駒大(平成12、14~17、20年)で、駒大は「平成の常勝軍団」とも言われた。

     「平成の最後になって弱くなった、と言われたくないとチーム全員が思っている。最後にもう一度、強い駒沢を見せて平成を終わりたい。箱根の各区間20キロくらいという距離は自分たちに有利。エースがエースらしい走りをして、一人も失敗しなければ、おのずと3強を崩せる」

     堀合主将は、口調に力を込めた。

    2018年11月05日 12時15分 Copyright © The Yomiuri Shimbun