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    チームエントリー2019

    青山学院大・原監督「ゴーゴー大作戦」で5連覇狙う~箱根駅伝メンバー発表を読む

     第95回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝=読売新聞社共催)のチームエントリーが10日行われ、順位のつかないオープン参加の関東学生連合を含む23チームがメンバー(16人以内)を登録した。青山学院大の原晋監督は、恒例になった作戦名を「ゴーゴー大作戦」と発表、5連覇を狙う。エントリーから明らかになった各校の戦力とレースの見どころを、読売新聞運動部の近藤雄二デスク(早稲田大競走部OB)に聞いた。

    青山学院大

    • 青山学院大の(右から)森田歩希、吉田祐也、鈴木塁人(2018年9月6日、川崎市の等々力陸上競技場で)
      青山学院大の(右から)森田歩希、吉田祐也、鈴木塁人(2018年9月6日、川崎市の等々力陸上競技場で)

     平成最後の箱根駅伝に、史上3校目の5連覇と今季の大学駅伝3冠をかけて臨む。区間賞を狙えるエース級を6~7人擁する常勝軍団は、今回も間違いなく大本命だ。

     4年生では前回大会で2、6、7区で区間賞の森田歩希、小野田勇次、林奎介らが健在。さらに、5000メートルで13分37秒75の好記録を出した橋詰大彗も、主力の一人に成長してきた。

     下級生も、3年の鈴木塁人は前回1区で5位の実績があり、吉田祐也と2年生の吉田圭太は日本インカレで好結果を出した。主力と新戦力がかみ合った層の厚さは群を抜いており、主な選手はそろってメンバーに入っている。

     滑り出しの1区とエース区間の2区に、原監督は誰を起用するか。前回は往路優勝を東洋大に譲ったが、2区までにトップに立てれば、往路と復路の完全制覇も視野に入ってくるだろう。それを狙える顔ぶれだけに、名将の起用法が注目される。

    東洋大

    • 前回1区で区間賞に輝いた東洋大・西山和弥
      前回1区で区間賞に輝いた東洋大・西山和弥

     「打倒アオガク」の筆頭は、前回往路優勝の東洋大だろう。

     前回1区区間賞の西山和弥、3区区間賞の山本修二、2区3位の相沢晃という3本柱には、青山学院大勢から区間賞をもぎ取れるだけの力が十分に備わっている。主将の小笹椋も全日本大学駅伝の5区で5人抜きの力走を見せるなど、たくましい。

     彼らが実力通りの走りを見せたとして、それ以外の選手がどこまで青山学院大を脅かせるか。その意味では、期待のルーキー、鈴木宗孝が今季、ハーフマラソンで1時間2分台をマークして急成長してきたのが好材料だ。酒井俊幸監督は果たして、鈴木をどこに起用してくるだろうか。

    東海大

     青山学院大、東洋大に次ぐ位置にいるのが、東海大だ。日本選手権1500メートルを2連覇した3年の館沢享次を筆頭に、例年通りスピードのある走者がそろう。

     今年の顔ぶれを見ると、各区間の距離が約20キロと長い箱根駅伝にも、対応できるチームに仕上がっているようだ。ハーフマラソンの持ちタイムを見ると、メンバー16人のうち、1人を除いて1時間2~3分台で走っている。このタイムのそろい方は、青山学院大をしのぐ。前回、前々回までとはひと味違うレースを見せてくれるかもしれない。

    駒沢大

    • 予選会で集団走を見せる駒沢大の走者たち(2018年10月13日、東京都立川市で)
      予選会で集団走を見せる駒沢大の走者たち(2018年10月13日、東京都立川市で)

     もう1校、優勝争いに絡む可能性を感じさせるのが、10月の予選会を制した駒沢大だ。青山学院大に、東洋大、東海大、駒沢大が対抗する構図の大会と言える。

     予選会で、10人の合計タイムで2位の順天堂大に7分の大差をつけた勝ちっぷりは、層の厚さの証明だ。エース片西景のほか、山下一貴、中村大聖、中村大成ら、主力はきっちりメンバー入り。強豪の意地を見せてほしい。

    こちらにも注目

    • 予選会で個人2位の快走を演じた順天堂大の塩尻和也
      予選会で個人2位の快走を演じた順天堂大の塩尻和也

     「学生最速」と言われる実力者は、順天堂大の塩尻和也。アジア大会の3000メートル障害で銅メダルを取り、箱根駅伝予選会では個人2位に入った。「まだ取れていないもの」と位置づける箱根駅伝の区間賞を、最上級生で手にするか。チームもシード権を狙える力がある。

     ハーフマラソンのタイムを見ると1時間4分を切るランナーが1人しかいない法政大だが、ここは箱根特有の「山」が強い。前回は、山登りの5区で青木涼真が区間賞、山下りの6区では佐藤敏也が区間3位。この2人がメンバー入りしており、持ちタイムだけでは決まらない箱根駅伝の面白さを体現してくれるかもしれない。

     出雲と全日本でふるわなかった前回3位の名門・早稲田大。だが、エース永山博基、太田智樹、新迫志希の3本柱が故障から復帰したのは好材料だ。メンバー入りした5人の1年生の活躍にも期待したいところだろう。

     日体大は、前駅伝監督がパワーハラスメント行為の発覚で解任された危機を乗り越えられるか。

     関東学生連合に名を連ねた東大・近藤秀一が、4年生の今度こそ、箱根を走れるかにも注目だ。

    2018年12月10日 17時31分 Copyright © The Yomiuri Shimbun