箱根駅伝予選会 東京国際大 初の1位

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 陸上・第96回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会(26日・陸自立川駐屯地―国営昭和記念公園)――ハーフマラソンのコースで43校が参加して行われ、上位10校が来年1月2、3日の本大会出場を決めた。各校上位10人の合計タイムで東京国際大が1位、2位は神奈川大で3位が日体大。6位の筑波大は1994年の第70回大会以来26年ぶり61回目の出場。山梨学院大は17位で連続出場が33回で途切れた。本大会には連覇を狙う東海大などシード校10校と、予選会敗退校の記録上位者などで編成する関東学生連合の計21チームが出場する。

エース伊藤 チームに刺激

日本人1位でゴールする東京国際大の伊藤達彦(若杉和希撮影)
日本人1位でゴールする東京国際大の伊藤達彦(若杉和希撮影)

 留学生のイエゴン・ビンセント(1年)と伊藤達彦(4年)が個人3、5位と、二枚看板が活躍して初のトップ通過を果たした東京国際大。エースの伊藤は成績以上にチームを大きく引き上げる役割を果たしていた。

 7月にイタリア・ナポリで行われたユニバーシアード。伊藤は、悔しさを持ち帰ってきた。ハーフマラソンで銅メダルに輝いたが、日本人では3位。同大会の予選を兼ねた3月の日本学生ハーフから順位を上げることができず、「(上位2人と)差が縮まっていない」とショックを受けた。他の日本選手と話して、練習や食事に対する意識の高さも痛感した。「自分はまだまだ甘いな」

 帰国後の伊藤は「競技に対する姿勢が変わった」と大志田秀次監督はいう。設定タイムで走っていても最後に必ずペースを上げる。夏の猛暑にも「ユニバはこんなもんじゃなかった」と周りを鼓舞する。目の色を変えたエースに、周囲も敏感に反応した。チーム5位になった丹所健(1年)は「とにかく達彦さんにがむしゃらについていけば、力がつくと思った」。

 予選会を日本人1位でゴールした伊藤は、次の目標を定めた。「箱根では2区で日本人トップになり、シードを取る」。練習で見せる背中で、エースはチームを引っ張っていく。(小石川弘幸)

筑波大 「仲間のため」結束…94年以来の本戦出場

チームトップでゴールする筑波大の金丸逸樹
チームトップでゴールする筑波大の金丸逸樹

 「仲間が歯を食いしばって走っている。僕が足を引っ張るわけにはいかない」

 脚が重くなる15キロ過ぎ、筑波大の西研人(3年)は心からそう思えた。昨年までは自分のことで精いっぱい。仲間に思いをはせることはできなかった。西はチーム2位の記録をマークし、「去年の僕なら粘れなかった」と汗を拭った。駅伝に必要な結束が箱根路へ復帰する力になった。

 弘山勉監督が就任して5年目。五輪代表だった晴美さんの夫で、資生堂の監督として多くの選手を育てたが、就任直後、筑波大の選手は練習メニューの意図すら理解できなかった。今季に入って一部の選手がSNSでチームを批判し、7月に主将が交代。監督は「箱根に行くという言葉は本気か」と厳しく問いかけた。

 これが転機だった。上級生、下級生の垣根を払って対話を重ね、「自分たちで練習の意味を話し合うようになった」と主将の大土手嵩おおどてしゅう(3年)。1万メートル29分台の選手が増え、箱根を本気で目指す戦力が整った。

 もちろん、ここはあくまで通過点。「本大会でシード権獲得を目指す」と弘山監督は言った。新たな歴史を刻む戦いが始まる。(佐藤謙治)

薄氷 早大9位、中大10位

上位集団で走る早大の太田智樹主将(中央)
上位集団で走る早大の太田智樹主将(中央)

 伝統校の早大と中大が薄氷の通過。9位に沈んだ早大は主軸の中谷なかや雄飛(2年)を故障で欠き、エースの太田智樹(4年)が終盤失速。主将の太田智は「下を向いてもしょうがない。状態を上げたい」。26秒差でラスト1枠に滑り込んだ中大の藤原正和監督は「スピードレースを想定していた。指導のミス」と予想外の暑さに肝を冷やした。チーム9番手だった舟津彰馬主将(4年)は「箱根ではエースと認めてもらえる走りをしたい」と誓った。

神奈川大 中堅が奮闘

 神奈川大が思わぬ気温上昇をはねのけ、堂々の2位通過を果たした。前半は越川堅太(4年)ら主力が積極的に上位を争ったが、暑さで失速。それでも、チームトップの個人22位に入った森淳喜ら他の4年生が堅実な走りでカバーした。大後栄治監督は「中堅選手が活躍してくれ、他校より崩れなかった」とたたえた。

創価大が復活 新監督「納得」

 3大会ぶりの出場を決めた創価大の榎木和貴監督は、「満足というより納得の結果」。監督就任1年目で予選突破を果たせたのは、「15キロ以降の失速という課題を克服できたから」と言う。個人7位と快走した米満怜(4年)は「箱根では1区か2区で、トップレベルの選手たちと競いたい」と早くも意気込んでいた。

山梨学院大 失速17位 連続出場33で止まる

 山梨学院大・上田誠仁まさひと前監督(現陸上部監督)「悔しいが、勝者があれば敗者がいる。希望があれば挫折がある。来年に向け、今から努力の日々が始まる」

麗沢大 2年連続次点

 麗沢大・山川達也監督「(2年連続の次点落選に)またダメだったかという気持ち。1年間やってきたことを証明したかった。来年に向けてやるべきことを積み重ねていきたい」

 ◆総合成績

〈1〉東京国際大  10時間47分29秒

〈2〉神奈川大   10時間50分55秒

〈3〉日体大    10時間51分09秒

〈4〉明大     10時間51分42秒

〈5〉創価大    10時間51分43秒

〈6〉筑波大    10時間53分18秒

〈7〉日大     10時間54分29秒

〈8〉国士舘大   10時間55分21秒

〈9〉早大     10時間55分26秒

〈10〉中大     10時間56分46秒

………………………………………………

〈11〉麗沢大    10時間57分12秒

〈12〉駿河台大〈13〉上武大〈14〉専大〈15〉城西大〈16〉東農大〈17〉山梨学院大〈18〉大東大〈19〉流通経大〈20〉東京経大〈21〉武蔵野学院大〈22〉亜大〈23〉立大〈24〉明治学院大〈25〉日本薬科大〈26〉関東学院大〈27〉慶大〈28〉桜美林大〈29〉平成国際大〈30〉育英大〈31〉芝浦工大〈32〉東大〈33〉東京理科大〈34〉一橋大〈35〉帝京平成大〈36〉学習院大〈37〉東京工大〈38〉東京工大大学院〈39〉東京学芸大〈40〉防衛大学校〈41〉東大大学院〈42〉上智大 

 ※高崎経大は記録なし

 ◆個人成績〈1〉レダマ・キサイサ(桜美林大)1時間1分01秒〈2〉ライモイ・ビンセント(国士舘大)1時間1分37秒〈3〉イエゴン・ビンセント(東京国際大)1時間2分23秒 〈4〉チャールズ・ドゥング(日大)1時間2分33秒〈5〉伊藤達彦(東京国際大)1時間2分34秒〈6〉荻久保寛也(城西大)1時間3分12秒〈7〉米満怜(創価大)1時間3分19秒〈8〉ジェームズ・ブヌカ(駿河台大)1時間3分26秒〈9〉手嶋杏丞(明大)1時間3分28秒〈10〉ボニフェス・ムルア(山梨学院大)1時間3分38秒

 ◆第96回大会 シード校

〈1〉東海大

〈2〉青学大

〈3〉東洋大

〈4〉駒大

〈5〉帝京大

〈6〉法大

〈7〉国学院大

〈8〉順大

〈9〉拓大

〈10〉中央学院大

(丸数字は前回順位)

       ◇

主催   関東学生陸上競技連盟

共催   読売新聞社

特別後援 日本テレビ放送網

後援   報知新聞社、国営昭和記念公園、立川市、立川商工会議所

特別協賛 サッポロホールディングス

協賛   ミズノ、トヨタ自動車、セコム、敷島製パン

無断転載禁止
866023 0 ニュース 2019/10/27 05:00:00 2019/12/10 17:13:56 2019/12/10 17:13:56 箱根駅伝予選会を日本人1位でゴールした東京国際大の伊藤達彦(26日午前10時37分、東京都立川市で)=若杉和希撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/10/20191026-OYT1I50072-T.jpg?type=thumbnail

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