筑波・早稲田・大東文化と伝わる箱根駅伝「初王者」のたすき、令和はどこへ?

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 年明け恒例の東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝、読売新聞社共催)まで1か月を切りました。第96回となる今回は、令和の初王者を決める大会となります。大正、昭和、平成と長い歴史を誇る大会。それぞれの時代の初王者を振り返ってみました。(読売新聞オンライン・斎藤明徳)

大正:東京高師が逆転V

第1回大会を制した東京高等師範学校(現・筑波大)のアンカー・茂木善作
第1回大会を制した東京高等師範学校(現・筑波大)のアンカー・茂木善作

 第1回大会は1920年(大正9年)。早稲田大、明治大、慶応大、そして筑波大の前身である東京高等師範学校の計4校で争いました。開催日は現在の1月2、3日ではなく、2月14、15日でした。最終10区で東京高師が明大を逆転、栄えある第1回王者となりました。

 この箱根駅伝の創設に尽力するなどしたのが金栗四三です。金栗を主人公の1人に据えたNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」で、箱根の第1回大会が紹介されていたのをご記憶の方もいるかもしれませんね(5月放送の第19回「箱根駅伝」)。

昭和:早明対決、草創期彩る

 昭和になっての初開催は1927年(昭和2年)の第8回大会でした。前年12月に大正天皇が崩御したため、4月に開催されました。読売新聞の4月11日付の紙面では「栄冠は遂に早大の手に 駅伝競走終了」の見出しで大会について掲載しています。

 早大の優勝は、連覇を飾った第4回大会から4大会ぶりでした。一方、第1回大会で優勝を逃した明大は、第2回大会で雪辱。両校は第15回(昭和9年)までに早大が7度、明大が5度の優勝を飾っており、草創期の箱根を盛り上げました。

 戦争の影響で中断もあった箱根ですが、1987年(昭和62年)の第63回大会から日本テレビによる実況中継がスタート。本紙はこの時の往路中継の舞台裏を1月3日付朝刊で掲載しています。

 「厳しい寒さの中、電波の難所の箱根山中も途切れることなく続いた実況中継。日本テレビ技術陣は、移動中継車からの映像をヘリコプター2機でキャッチ、駒ヶ岳、二子山の中継、放送センターを通じて本局に送信する方法のほか、天候不順でヘリが飛べない場合も想定し、鷹巣山などにも中継機材を設置する万全の体制で臨んだ。天候に恵まれ、この日はヘリによる空中中継が見事成功した。実況中継に携わった人数はこの日だけで約700人。中継車14台、テレビカメラ61台、クレーン車9台という大陣容だった」

 レース終了と同時に、スタッフから歓声があがったといいます。

 メディアの側方支援もあり、箱根駅伝は正月の風物詩として全国区の人気を得ていきます。

平成:山の王・大東、山の神・順天&東洋&青学

第66回大会、山上りの5区をトップで走る大東大の奈良修
第66回大会、山上りの5区をトップで走る大東大の奈良修

 平成の初王者は大東文化大です。1990年(平成2年)の第66回大会で14年ぶり3度目の優勝を飾りました。5区で1年生の奈良修が区間賞、6区の2年生、島崎貴之も区間新を記録し、本紙は「天下の険を走る両区間で他校を寄せつけない強さとなって表れ、優勝への原動力となった」と記しています。大東大は翌91年も安定した走りで連覇を果たしました。

 平成では5区の「山の神」が脚光を浴びました。順天堂大の今井正人は2005年から3年連続で、また東洋大の柏原竜二は09年から4年連続で区間賞を獲得。順大は今井が4年生で迎えた07年大会で6年ぶりに優勝し、東洋大は柏原が在籍した4年間で初優勝を含む3度の優勝を飾っています。また、15年の5区で神野大地(当時3年)が見せた快走は青山学院大時代の到来を告げるものとなりました。

そして令和:レベル向上、群雄割拠

今年の全日本大学駅伝で、ゴールテープを切る東海大の名取燎太
今年の全日本大学駅伝で、ゴールテープを切る東海大の名取燎太

 平成で初優勝を飾ったのは今年の東海大を含め7校あります。そのうち駒沢大が6度、東洋大、青学大がともに4度優勝しています。

 一方、同じ平成初優勝組で、3度Vの実績を誇る山梨学院大が今年10月の予選会で敗退し、1987年(昭和62年)から続いていた本大会の連続出場記録が33で途切れました。山学大の上田誠仁・陸上部監督は、コーディネーターの立場で参加した11月下旬の箱根駅伝シンポジウムで、「駅伝監督がいい練習をさせていたが、イコール力が出せるではない。ちょっとぐらついてしまうと、ボタンの掛け違いが最後まで行ってしまう」と述べ、「レベルが上がっていますし、力も拮抗(きっこう)している」と各校がしのぎを削る現状に言及しています。

 予選会では、平成の初王者だった大東大も落選しました。その一方、筑波大が突破し、大きな話題になりました。第1回王者が、実に26年ぶりで本大会に帰ってきます。

 このシンポジウムでは、11月の全日本大学駅伝に優勝し、平成からまたいで箱根連覇を狙う東海大や、10月の出雲全日本大学選抜駅伝を制して箱根初優勝を目指す国学院大、平成時代に実績を残した青学大、駒大、東洋大が優勝候補に挙げられていました。

 新春の箱根路を駆け抜け、東京・大手町のゴールに飛び込む令和最初の大学は果たしてどこか――。

今年の出雲全日本大学選抜駅伝で初優勝し、胴上げされる国学院大アンカーの土方英和
今年の出雲全日本大学選抜駅伝で初優勝し、胴上げされる国学院大アンカーの土方英和
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943549 0 ニュース 2019/12/10 17:03:00 2019/12/21 15:53:03 2019/12/21 15:53:03 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/12/20191209-OYT1I50033-T.jpg?type=thumbnail

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