「人間じゃねえ」から2年、東洋大の今西駿介は「下りの神」になれる?

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箱根駅伝を控えた12月中旬の練習中、東洋大の今西駿介(右)が、エースの相沢晃と並んでストレッチ(埼玉県川越市の陸上競技場で)
箱根駅伝を控えた12月中旬の練習中、東洋大の今西駿介(右)が、エースの相沢晃と並んでストレッチ(埼玉県川越市の陸上競技場で)

 東洋大の箱根駅伝壮行会が13日に行われた。会場に集まった報道陣の一番のお目当ては、学生長距離界を代表するエース相沢晃(4年)だったに違いない。ただ、このチームにはもう一人、異質な注目を浴びる選手がいる。過去2年連続で山下りの6区を務めた今西駿介(4年)だ。彼の愉快な“迷言”を、報道陣は楽しみにしている。

楽しい迷言、今や名物

 箱根デビュー戦だった2年前は、首位で芦ノ湖を出発して59分31秒の区間5位と力走した。だが、36秒差で2位スタートだった青山学院大の小野田勇次(当時3年)が区間記録にあと2秒に迫る58分3秒と激走。15キロ付近で逆転され、最後は52秒差をつけられた今西は、走り終えて思わずこぼした。「人間じゃねえ、あれ」。その映像がお茶の間に流れ、大きな話題を呼んだ。

前々回の箱根駅伝で6区を走る東洋大の今西(右)。力走したが、青学大の小野田(左)に追い抜かれた
前々回の箱根駅伝で6区を走る東洋大の今西(右)。力走したが、青学大の小野田(左)に追い抜かれた

 昨年の壮行会では、小野田への発言について質問を受けて「自分が今回は『人間になって』優勝したい」と、真顔で宣言した。周りの選手から「『人間じゃなくなって』の間違いだろ!」と一斉に突っ込みを受け、顔を赤らめる今西。この場面も、多くのメディアに取り上げられた。

 肝心の本番では、前年の記録を1分19秒縮める58分12秒の区間3位と確かな成長を示したものの、57分57秒の区間新記録を樹立した小野田の返り討ちに遭った。「俺、もういいよ、6区」と投げやりになって語った場面も再びテレビで放送され、箱根ファンの間では今やすっかり人気者だ。

目標下げるな、「神」になれ

 さて、今年の壮行会。酒井俊幸監督や相沢と並んだ囲み取材で、お約束の「人間」発言に質問が及ぶと、今西は「横にいる相沢が人間じゃない人間なので。他の選手は人間として気楽に走りたい。目標は58分30秒くらいで」と打ち出した。「なんで(目標タイムが前回の自己記録よりも)下がってんの」と、脱力したのは酒井監督。報道陣も苦笑するしかない珍回答だった。

 とはいえ、弱音を吐いてばかりかというと、そんなことはない。「エントリーを外れた4年生が、悔しい気持ちを押し殺して献身的にサポートしてくれている。そんな仲間のためにも、自分が走らないといけないという使命感を持って走りたい」。優勝候補の主力ランナーらしく、熱い思いも抱いている。

 「下りの神になれるよう、頑張ってほしい」と、指揮官はエールを送った。期待されているのは、人間らしさよりむしろ「人間じゃない」ほどの走り。自身最後となる箱根で、迷言男はチームを頂点に導けるか。(西口大地)

12月13日の東洋大の箱根駅伝壮行会で、相沢(右)の隣に並んだ今西
12月13日の東洋大の箱根駅伝壮行会で、相沢(右)の隣に並んだ今西
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958042 0 ニュース 2019/12/18 16:00:00 2019/12/18 16:03:33 2019/12/18 16:03:33 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/12/20191217-OYT1I50060-T.jpg?type=thumbnail

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