[箱根駅伝]東海 飛ばした復路…館沢や小松 黄金世代底力

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東海大6区で区間新記録を出す快走を見せ、7区の松崎咲人(右)にタスキをつなぐ館沢亨次=菅野靖撮影
東海大6区で区間新記録を出す快走を見せ、7区の松崎咲人(右)にタスキをつなぐ館沢亨次=菅野靖撮影

連覇には届かず

 3分22秒先に芦ノ湖をスタートした青学大を、東海大は猛然と追いかけた。「誰一人、諦めてはいなかった」。チームの強い意志を、主将の館沢(4年)が体現した。

 当日変更で山下りの6区を託されたエースは「攻めないと話にならない」と最初から飛ばした。得意の上りをハイペースで駆け上がり、下りきった後の平地区間も鬼気迫る表情で前を追った。区間記録を40秒更新し、首位との差を1分1秒縮める激走。最後は力を出し尽くして倒れ込んだ。

 それでも、青学大の背中は遠かった。7区の松崎(1年)は区間3位、8区の小松(4年)も区間賞で追いすがったが、9区でタイム差を再び3分以上に広げられて万事休す。逆転優勝した前年の再現はならず、両角はやし監督は「大きなミスはなかったが、あがいても追いつけなかった」と力負けを認めた。

 傑出した選手がそろい、黄金世代と呼ばれた4年生4人が起用された復路は優勝。「意地は見せられた。思いが伝われば、後輩たちはさらに強くなる」と館沢。5区で不本意な走りに終わった西田(3年)は、大手町のゴールで涙にむせんだ。「来年は、今年を超えるチームを作らないといけない」。悔しさは、必ず力に変わる。(平山一有)

 ■早稲田 復活ののろし 早大が7位に入り、名門復活ののろしを上げた。6区で12位まで後退したが、7区の鈴木(1年)が区間2位の好走で9位に押し上げた。前回は12位で13年ぶりにシード権を逃し、雪辱を期して臨んだ今回。相楽豊監督は主力の多くが残る来季へ向け「予選会9位など苦しい経験を糧に選手は成長した。また一から頑張る」と気を引き締めた。

総合9位でゴールする創価大の嶋津雄大
総合9位でゴールする創価大の嶋津雄大

創価9位 初のシード権…10区嶋津2人抜き

 3度目の出場で創価大が初のシード権を獲得した。立役者はアンカーの嶋津(2年)。中央学院大、東洋大を抜き去り、区間新記録で9位に躍進した。「網膜色素変性症」という難病で暗い所では視力が落ちるため、冬場の朝練習はチームとは別に照明をつけたグラウンドを走る。「ハンデではあるが大学関係者ら皆の協力を得て練習ができているので、逆に精神力が養われている」と笑顔で語った。

 ■明治主将が7区新 明大主将の阿部(4年)が7区で区間新をマーク。目標のシード権確保に貢献した。故障が長引き万全の状態ではなかったが、山本佑樹監督から「区間賞を取って卒業してこい」と送り出され、実力を見せつけた。「エースの意地を走りで体現することはできた。今日の全力を尽くした」と胸を張った。

総合10位でシード権を獲得した東洋大のアンカーの及川瑠音
総合10位でシード権を獲得した東洋大のアンカーの及川瑠音

東洋まさか10位…12年ぶり4位以下

 優勝候補に挙げられた東洋大がまさかの10位に沈んだ。6区今西(4年)が新記録の区間2位で4人を抜き、7位まで浮上したが、不調の主力に代わった10区及川(1年)が区間19位と失速。シード権は死守したものの、11年続いた総合3位以内が途切れ、酒井俊幸監督は「エース級は力をつけているが、全体の強化が必要と改めて学んだ」と語った。

 ■金栗杯に相沢 最優秀選手(金栗かなくり杯)には「花の2区」で初の1時間5分台を出し、11年ぶりに区間記録を更新した東洋大の相沢晃(4年)が選ばれた。同じ福島県出身で大学OBの柏原竜二さんに憧れた相沢は「テレビで見ていた偉大な先輩が取った賞を自分も取れて、すごくうれしい」と喜んだ。1万メートルで東京五輪を目指し、将来マラソンで五輪のメダルを狙う大器は「箱根をステップにして世界で活躍できる選手になりたい」と語った。

 ■駒沢波に乗れず 駒大は復路も波に乗れず、目標の3位以内に届かなかった。8位でスタートした6区の中村大成(4年)が順位を二つ上げたが、8、9区で区間順位がいずれも2桁とブレーキ。今季の駅伝は出雲2位、全日本3位と好調だっただけに、大八木弘明監督は「箱根で差がつくということは、スタミナが足りないということ」と無念そうだった。

 

 中央学院大・川崎勇二監督「7、8、10区が、あまりにもふがいなかった。高速駅伝になって今までと同じやり方では通用しない」

 中大・藤原正和監督「おおむね描いた通りの戦い方ができたが、7、8区だけがうまくいかなかった」

 拓大・山下拓郎監督「選手は力を出して設定タイムを達成したが、全体のレベルが高くシード権を取れなかった」

 順大・長門俊介監督「今までの常識やデータが全く通用しないと実感した。直前まで選手起用を定められず、詰めが甘かった」

 法大・坪田智夫監督「1年間の総決算が15位。3大会連続シードに、甘えていた部分があるのかな」

 神奈川大・大後栄治監督「故障者もいて苦しい駅伝になった。チームの土台を築き、流れを作れる選手を育てたい」

 日体大・横山順一監督「前半から突っ込ませたが、(失速して)最後にたすきが途切れることにつながった可能性が高い」

 日大・武者由幸監督「思った以上に厳しい結果。メンバーは(10人中)8人残るが、1年間、本気で取り組まないと箱根では戦えない」

 国士舘大・添田正美監督「1本のタスキを最後までつなげられたことは、19位の順位以上に価値がある。本当に良かった」

 筑波大・弘山勉監督「箱根はそんなに甘くない。この厳しい結果をそう捉えて、戦えるチームを作っていきたい」

 関東学生連合・山川達也監督(麗沢大)「見せ場も作れたが、トータルだとうまくいかないところもあった」

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982159 0 ニュース 2020/01/04 05:00:00 2020/01/06 11:14:36 2020/01/06 11:14:36 小田原中継所でたすきをつなぐ東海大6区の館沢亨次(左)と7区の松崎咲人。館沢は区間新記録。=菅野靖撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/01/20200103-OYT1I50059-T.jpg?type=thumbnail

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