箱根駅伝「山登り」で強気に2位争い…駒沢大5区・鈴木芽吹(1年)
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2、3日に行われた第97回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝=読売新聞社共催)では、大会前から注目を浴びた大型ルーキーたちが、期待に応えて躍動した。来季以降はチームを引っ張る役割を担う、将来のエース候補たちを紹介する。

前回区間賞ランナー相手に引かず、区間4位
夏から起用を示唆されてきたという5区。駒沢大の鈴木芽吹(1年)は、山登りに「苦手意識はない」という。その素質を見せつけ、チームの大逆転優勝に一役買った。
2位でタスキを受け取ると、6キロ過ぎで前回区間賞の東洋大・宮下隼人(3年)に追いつかれたが、食らいついた。13キロ過ぎで引き離された後も、気持ちは切らさない。一度は開いたその差を縮め、区間4位の好走で往路を3位で締めた。それでも「最後は体が冷えて動かなくなってしまった。2位を死守したかったのに」と悔しさが口をついた。
生粋の負けず嫌い。3区5位と健闘した全日本大学駅伝を「物足りないし力不足」と言い切り、「箱根で取り返す」と闘争心に変えてみせた。スピード練習でも長い距離走でも、常に設定タイムを上回ろうとする姿勢に、大八木弘明監督も「すごく気持ちが強い子」と一目を置いている。
長野・佐久長聖高では3年目の全国高校駅伝で1区7位。トラックでも昨年11月に1万メートルで28分23秒87の好記録をマークするなど成長著しい。目標は日本選手権1万メートルで8位に入った2年生エースの田沢廉。「田沢さんに追いつけるような存在になりたい」。大きな背中を追い、名門の柱となるつもりだ。(後藤静華)