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縮めた1分32秒、つないだ最後のタスキ…日本体育大9区・野上翔大(4年)

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 駒大が13年ぶり7度目の総合優勝を果たした第97回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝=読売新聞社共催)。大会史上に残る最終10区残り2キロでの逆転劇の陰で、別のドラマも演じられていた。2年ごしでつないだタスキ。箱根駅伝のもう一つの物語「アナザー・ストーリー」を紹介する。

名村(右)にタスキを渡す日体大の野上
名村(右)にタスキを渡す日体大の野上

21秒差の繰り上げスタート、背追って走ったこの1年

 復路の鶴見中継所。9区を区間5位で走りきり、10区の名村樹哉たつや(2年)の背中をポンとたたいて送り出した。「1年間、この9区のために頑張ってきた」。1年前は渡せなかったタスキを、今度はしっかりとつないでみせた。

 前回の9区。次の走者を視界に入れながらわずか21秒届かず、目前で繰り上げスタートを告げる号砲が鳴った。その瞬間に「頭が真っ白になった」といい、気付いた時には泣き崩れていた。数日後、一人で映像を見返したが受け止めることができず、すぐに見るのをやめた。「もう走りたくない」。そんな考えが脳裏をよぎった。

 だが、箱根への思いは日に日に強くなった。ここで立ち止まったら悔いが残る――。チームメートの励ましもあり、時間とともに少しずつ立ち直った。コロナ禍による部活動自粛で帰省した時も、「箱根の9区は一人で走る時間が長い。自信をつけるいい機会だ」と前向きにとらえ、黙々と走り込んだ。「野上は背負っているものが違う」と玉城良二監督。自粛明けの7月に就任した指揮官にも、その覚悟は自然に伝わった。

 今大会の1か月ほど前、車に乗って9区を視察した。訪れたのは「あの時」以来だった。悔しさがよみがえったが、同時に、別の感情も芽生えた。「いつまでも悔やんでたらだめだな。最後の箱根に向けて頑張らないと」。ようやく、気持ちの整理がついた。

 迎えた本番。前回より1分32秒も早く駆け抜け、「しっかりタスキをつなげられて、悔いなく終われたのが一番」と晴れやかに語った。卒業後は競技から離れるが、「つらかったあの瞬間を思えば、社会に出てどんな苦しいことがあっても乗り越えられる」。箱根路で得た強さが、これからの人生の支えになる。(脇西琢己)

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1754892 0 ニュース 2021/01/08 05:00:00 2021/01/08 09:50:22 2021/01/08 09:50:22 第97回東京箱根間往復大学駅伝競走。日体大・9区の野上翔大(左)が10区の名村樹哉にたすきを渡す(3日、横浜市の鶴見中継所で)=米田育広撮影日体大10区の名村樹哉にタスキを渡す9区の野上翔大(左)(3日)=米田育広撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/01/20210107-OYT1I50076-T.jpg?type=thumbnail

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