箱根駅伝

上って下って23キロ、飛躍を狙う順天堂大の丘陵地トレ…箱根駅伝

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 コロナ禍で恒例のロードレースが次々と中止され、各チームはそれぞれ、限られた環境の中で冬季練習に励んでいる。次なる目標へ向け、飛躍の時を夢見ながら、じっくりと――。

激しい起伏が連続する山道を走り込む順大の選手たち(6日、千葉県市原市で)=大原一郎撮影

新主将・牧瀬「確かな脚筋力をつけたい」

 緑深い房総の丘陵を上ったかと思えば下り、下ったら上る。2月6日、順天堂大の選手たちは千葉県大多喜町を起点に、約23キロの厳しいロード走に挑んでいた。

 順大は昨年の箱根駅伝予選会を圧倒的なトップで通過。今年の本大会では4年生2人の若い布陣で総合7位に入り、次回は更なる飛躍を狙う。2016年からチームを率いる長門俊介監督(36)は「ハーフマラソンや1万メートルの記録はしっかり出て、上位と戦える自信もあったが、足りなかったのが駅伝力だった。今はその理由を選手たちに問いかけている」と語る。

 その答えを求め、新チームは千葉県佐倉市を始め、丘陵地の多い県内の厳しい起伏地を選んでは、脚作りに励んでいる。新主将に選ばれた牧瀬圭斗(3年)は「今は春以降のトラックに向け土台を作る時期。起伏走を積み重ね、確かな脚筋力をつけて、勝ちたい思いを前面に出せるチームにしていきたい」と強い決意をみなぎらせる。

 この日のコースも、そんな思いにピッタリだった。記者も早朝に往復10キロのみを試走してみたが、GPSウォッチの獲得標高は317メートルにも上った。長い上りと下りが連続し、ほとんど平地がないタフな道のりだ。

抜け出すエース三浦、オリンピックも見据えて

 終盤のトップグループでは、牧瀬主将や箱根で往路の4、5区を務めた石井一希(1年)、津田将希(3年)、復路の8、9区を走った西沢侑真(2年)、鈴木尚輝(3年)らがしのぎを削った。その中から抜け出したのが昨年、3000メートル障害で日本歴代2位の記録をマークした1年生エースの三浦龍司だった。

 故障明けの箱根は1区10位と「本領は発揮できなかった」が、今は絶好調。しなやかに最後の急登をグングン駆け上ると、続く長い下りでは大きなストライドで後続を引き離した。「今年はオリンピックイヤー。まずは1人でも記録を出せることをテーマに、練習でも積極性な走りでチームを引っ張っていきたい」

 五輪参加標準記録の自力突破という高い目標を掲げるルーキーが、チームを活気づける順大。険しい起伏に挑みながら、着実に「駅伝力」を蓄えている。(編集委員 近藤雄二)

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