正しいストレッチを習慣化…山梨学院大、箱根駅伝へのけが予防策

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 来年1月2、3日に行われる第98回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝=読売新聞社共催)で、6年ぶりの「シード権獲得」を目指す山梨学院大陸上競技部。チームが今季取り組んでいるコンディショニング対策に迫った。(甲府支局・木村誠)

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選手にストレッチの仕方を指導するトレーナーの篠原さん(左)(11月30日、千葉県白子町で)
選手にストレッチの仕方を指導するトレーナーの篠原さん(左)(11月30日、千葉県白子町で)

スピードスケート出身のトレーナー招へい

 「もう少し足を開いて。そうそう。そんな感じだよ」。11月30日朝、山梨学院大陸上競技部が合宿する千葉県内のホテルの宴会場で、トレーナーの篠原泰洋(42)が選手一人ひとりを見て回り、正しいストレッチの仕方を教えていた。

 山学はここ数年、箱根目前の11、12月に故障者や体調不良者が続出し、ベストメンバーで箱根路に臨めていない。前回大会も予選会では出走12人中10人がベスト記録を更新する好走を見せたが、本大会までの間に松倉唯斗(4年)や坪井海門(同)など主力メンバーがけがで相次いで離脱。総合19位に終わった。駅伝監督の飯島理彰(50)も「せっかく良い調子だったのに……」と頭を抱えた。

 そこで招いたのが、山学OBの篠原だった。学生時代はスピードスケートで五輪を目指し、引退後にトレーナーとなった。実業団所属の選手をサポートした経験を持つなど実績は十分だ。

 「めちゃくちゃ硬いな」。篠原は、山学の選手の体を初めてみたとき、そう感じた。「正しい体の動かし方から教えよう」と決め、ストレッチの習慣化を目指した。

 山学の合宿時にチームに同行し、練習開始前の30分間、ストレッチを指導するほか、月1回、寮を訪れて選手のマッサージをしている。

 飯島は「あえて他競技出身のトレーナーに来てもらったことで、知らなかったトレーニング方法も取り入れられた」と話す。

ゴルフボールやタオルも活用

 「ストレッチを『伝統』にしていかないといけない」

 副主将の川口航士郎(4年)は、そう後輩たちに伝えた。

 シード権獲得を目指すチームにとって、けが人を出さずに練習時間を確保することが最優先事項だからだ。

 ただ、ストレッチは正しい形で行って初めて効果を発揮する。篠原が編み出した方法は、ストレッチをする選手が正しくできているかチェックする選手と、ビデオで撮影する選手を配置することだ。その動画を3人で振り返ることで、少しずつ効果的なストレッチができるようになってきた。

 さらに、ゴルフボールやタオルといった身近なものを使って各自の部屋でもできるストレッチを教えた。

 篠原は「去年はけが人ばかりだった。今は体に柔らかさが出てきて、きれいに体を動かせるようになっています」とほほえむ。

新鮮な食材を寮に運び込む山中さん(11月27日、甲府市で)
新鮮な食材を寮に運び込む山中さん(11月27日、甲府市で)

新鮮食材で骨折や貧血防止

 選手の体調管理には寮での食事も重要だ。

 「食材とメニューには自信があります」と話すのは、数年前から仕入れを担当する山中浩一(60)と真弓(61)夫妻だ。

 浩一が北杜市や韮崎市の農家から直接仕入れた新鮮な野菜など食材を寮に届け、真弓が、鉄分やミネラルなどをバランスよくとれるメニューを考案。専属料理人が丹精込めて作る食事は、選手からも「うまい」と評判だ。

 飯島は「疲労骨折や貧血を起こす選手がグッと減った」と話す。(敬称略)

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