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第98回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝=読売新聞社共催)は2日午前8時から、10区間217・1キロのコースで2日間にわたって行われる。往路の鍵を握るのは「花の2区」。前回、区間新記録を樹立した東京国際大のイエゴン・ビンセント(3年)や駒大のエース田沢廉(同)など1万メートル27分台の選手が名を連ね、例年にないデッドヒートが見られそうだ。
駒大・田沢 雪辱誓う

年々高速化が進む箱根にあって、往路序盤の出遅れは許されない。各校のオーダーを見ても1区に主力級を据え、2区のエースでさらに勢いを加速できるかどうかが、重要となる。
注目は前回、1時間5分49秒の区間新をマークした東京国際大のビンセント。大志田秀次監督は「前半から流れに乗れないと、置いていかれる」と満を持して配置した。今季は出雲、全日本の両駅伝で区間賞と好調で、自身の区間記録更新を視野に入れる。
連覇を狙う駒大の田沢は前回2区7位。優勝に貢献したが、体調は不十分だった。今回は本番約1か月前の1万メートルで、ビンセントを直接下して27分23秒44の日本歴代2位をマーク。大八木弘明監督は「状態は去年よりずっといい」と語り、打倒ビンセントを期待する。
青学大の2区はエース近藤幸太郎(3年)。「田沢君は勝てる相手ではない。最低限の秒差でタスキを渡したい」と控えめだが、全日本7区(17・6キロ)では田沢と18秒差と健闘した。東洋大は前回、ルーキーで区間4位と快走した松山和希(2年)が再登板。国学院大は全日本8区1位の
前回区間2位だった国士舘大のライモイ・ビンセント(4年)は「今度はイエゴンに勝つ」と、同姓対決に闘志を燃やす。往路連覇がかかる創価大のフィリップ・ムルワ(3年)、山梨学院大のポール・オニエゴ(4年)という留学生たちも登録され、各校のエースの誇りをかけたバトルは、かつてなく白熱しそうだ。(後藤静華)