東京国際大を駅伝の強豪に成長させた大志田秀次監督が語る「考えさせ、比べさせる」指導の流儀

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 昨年10月の出雲駅伝を初出場で制し、今年の箱根駅伝も過去最高タイの総合5位だった東京国際大(埼玉県川越市)。駅伝部の創部は2011年だが、近年の学生3大駅伝で好成績をあげている。中央大や実業団の選手などとして活躍した大志田秀次監督(59)は、選手の自主性を尊重し、対話を重視する指導方針でチームを急成長させた。(さいたま支局・石井貴寛)

練習に励む東京国際大の選手(5日、坂戸市で)
練習に励む東京国際大の選手(5日、坂戸市で)

中央大OBの名伯楽、対話を重視

 5月上旬、選手たちはジョグ(ジョギング)を挟みながら800メートルを全力で5本走る練習を2セット行った。大志田監督は集団ごとにペースを設定し、「状況によってペースを変えてもよいし、暑いので自分で考えながら走って」とアドバイスした。

 この日の練習前。けがの影響でシーズンインが遅れ、不安そうな表情を浮かべるエースの丹所健選手(4年)に大志田監督は「週末に予定しているレースは結果よりも感覚を取り戻すことを大事にしよう」と声をかけた。丹所選手も「とにかくやるしかないですね」。気持ちを切り替え、トラックに出て行った。

4人きりの新入生説明会、活路開いた「研修」

 今では箱根常連校の一角を占めるが、創部当時のエピソードは今でも語り草だ。大学の校内放送で新入生向けに駅伝部の説明会を開くと呼びかけたが、集まったのはマネジャー志望の1人と選手3人で、そのうち1人は他大学のスポーツ推薦に落ちた選手だったという。

 選手寮も競技場もなく、有望な新人もなかなか入らない。箱根駅伝予選会で走る20キロ超に慣れさせるための長距離を走る練習では、抜け道を使う選手もいる有りさまだった。

 大学からは「創部から5年で箱根駅伝出場」を求められていた。2年目以降、施設は整えられ、人脈をつてに入部者も増えるように。予選会の順位も、初めて参加した12年の21位から徐々にアップ。さらなる飛躍のきっかけとなったのは、トップ校への“研修”だった。

 合同練習は避けてきたが、自分たちにないものを知ろうと、15年に箱根駅伝で初の総合優勝を果たした青山学院大や、4度の総合優勝を誇る東洋大の練習に泊まり込みで参加した。

 施設や練習環境に差はない。むしろ、練習量や練習に向き合う姿勢で大きな差を見せつけられた。大学に戻ると、いつもは30キロを走る練習を「40キロでやりましょう」と選手たちから提案するようになった。「この気持ちでやれば箱根に近づける」。予感は的中し、15年の予選会を9位で突破して初の本大会出場を決めた。

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