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[試乗記]四駆 加速力光るPHV…三菱自「エクリプスクロス」

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 三菱自動車のスポーツ用多目的車(SUV)「エクリプスクロス」のプラグインハイブリッド車(PHV)モデルが、存在感を放っている。前後二つのモーターと四輪駆動車(4WD)制御技術を使った力強い加速が特徴で、SUVファンの支持拡大を狙う。(牧志朝英)

三菱自動車「エクリプスクロス」のPHVモデル
三菱自動車「エクリプスクロス」のPHVモデル

精悍な顔

 三菱自は2030年までに世界で販売する新車の5割をPHVや電気自動車(EV)などの電動車にする目標を掲げる。エクリプスクロスのPHV投入もその一環。主力SUVの「アウトランダー」に続き、三菱自として2車種目のPHVとなる。

 全面改良に合わせて、17年に発売した従来のガソリンモデルから外観を一新した。全長を14センチ長くし、流麗なラインを際立たせた。車体前部も、オフロード車に定評のある三菱車らしく、スポーティーで精悍せいかんなデザインに仕上げた。

静かに加速

黒を基調とした運転席
黒を基調とした運転席

 運転席に乗り込んだ。車高が高いため、遠くまで見渡せる。モーターでの発進時は静かで、車体の振動音もエンジン駆動に比べてかなり小さい。時速60キロ・メートルくらいまでの加速はあっという間で、上り坂でも平らな道を走っているのではないかと思えるほどにスムーズだった。

 全長が長くなったものの、ハンドル操作は軽やかで、小回りも利く。住宅街の細い道で対向車とすれ違う際も問題はなかった。後方の視界も広くなったため、駐車場での停車もやりやすいと感じた。

 天候や路面の状況に合わせて走行モードを選べる。通常の「ノーマル」のほかに、雪道の滑りやすい路面でも安定して走る「スノー」、悪路でも力強く走り抜く「グラベル」、山道などの舗装路で軽快なコーナリングができる「ターマック」が用意されている。切り替えながら運転するのも楽しかった。

走行中も充電

スマホアプリで充電スポットが検索できる
スマホアプリで充電スポットが検索できる

 PHVやEVは、充電機会の確保が課題の一つだ。

 実際、昼頃から夕方まで都内を走っていたところ、充電が尽きそうになった。シフトレバーの脇にある充電モードのボタンを押すと、エンジン駆動で進んだりブレーキを踏んだりした時に発生するエネルギーで発電するため、走行中でも充電ができた。

 「三菱自動車 電動車両サポート」の有料会員になると、スマートフォンのアプリで各地の充電スポットが地図上で検索できる。三菱自の販売店やコンビニエンスストア、商業施設など、首都圏の充電ステーションが分かる。

激しい競争

 今や乗用車市場を牽引けんいんする存在となったSUV。各社は電動化にも力を入れており、シェア(市場占有率)争いは激しい。ホンダは「CR―V」でハイブリッド車(HV)を、トヨタ自動車は「RAV4」でPHVを投入しており、エクリプスクロスのライバルとなりそうだ。環境性能に優れたSUVの投入で、一段と市場が盛り上がることを期待したい。

「移動する電源」にもなる

上原実氏
上原実氏

 エクリプスクロスの商品企画責任者、上原実氏に聞いた。

 ――新型車投入の狙いは。

 「新たな中期経営計画で仕掛ける新車攻勢の第1弾だ。三菱自ではアウトランダーのみだったPHVの選択肢を広げた。価格も抑え、幅広い客層の購入を期待している」

 ――独自の4WD制御技術の強みは。

 「オフロード車の開発で培った『S―AWC』というシステムを採用している。前後二つのモーターと四輪駆動を組み合わせ、四つのタイヤを別々に制御する。雪道などでも思いのままに運転できる」

 ――PHVの意義は。

 「『移動する電源』としても活躍できる。満充電の状態でガソリンエンジンによる発電も併用すれば、一般家庭で約10日分の電力を供給できる。災害時に、福祉施設の洗濯機に給電したこともある」

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1981633 0 ニュース 2021/04/17 15:35:00 2021/04/19 09:37:31 2021/04/19 09:37:31 三菱自動車の新型PHV「エクリプスクロス」 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210412-OYT8I50017-T.jpg?type=thumbnail

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