被災地を飛び、ヘリ「シリウス」で仙台空港に着陸
完了しました

女川・石巻での取材を終え、日本三景の一つである松島を望みながら給油地の仙台空港に向かいました。仙台空港の北には陸上自衛隊・
今回の経路はその二つの管制圏を連続して通過するため、あらかじめ仙台空港の管制塔へ、霞目管制圏を経由することを伝えてから、霞目飛行場の管制塔へ管制圏の通過許可を要求しました。
被災地を飛ぶ、あの日への思い
経路上の若林区荒浜から名取市
海沿いをさらに南下すると、閖上地区付近で霞目から仙台空港の管制機関に無線通信の周波数を移管され、RWY27への着陸許可を得ました。飛行機は通常3度の降下角で滑走路に向けて最終進入を行いますが、ヘリコプターは特性上それより少し角度のある6~8度で進入を行います。
進入角指示灯の色に注目
滑走路の脇には飛行機が目視で角度を確認できるように進入角指示灯が設置されています。有視界飛行方式の場合、基本的に最終進入コースへのアプローチは、パイロットが目視により降下角を判断して調整します。
ヘリコプターは空中で静止(ホバリング)できる航空機で、垂直に上下に動けますが、滑走路に進入する際には、エンジン故障などで正常時と同じ出力が確保できない場合も想定し、飛行機と同じように前進速度を保ちながら着陸します。(航空部 大谷典正)
※進入角指示灯:パイロットに適切な進入降下角度を指示するための灯器で、接地点付近の滑走路の片側(左側)または両側に設置されている。通常横一列の4灯で構成され、角度によって赤と白の色が変わる。適切な進入角では白2個赤2個の表示となるが、進入角が高くなった場合は白が増え、進入角が低くなった場合は赤が増えていく。
※有視界飛行方式:VFR(Visual Flight Rules)と呼ばれ、計器飛行方式ではない飛行のこと。パイロットが目視で地表や地上の障害物、空中のほかの飛行機などとの間隔を保ちながら航空機を操縦する。
※RWY27:RWYはランウェイ(滑走路)のこと。番号は磁方位により、10度単位で付けられる。RWY27は、原則として滑走路の磁方位が265度~274度であることを示している。