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新潟空港で連続離着陸「タッチ・アンド・ゴー」訓練

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 新聞社の報道パイロットは、主に取材飛行を通じて操縦技量の維持や操縦士としての経験を積んでいます。しかし、取材の機会が少ない場合には、同型機の乗務間隔が一定期間以上空かないように技量維持訓練を行っています。

急な取材に対応「二刀流」を維持

 読売新聞航空部は、常駐する操縦士と整備士全員が、飛行機とヘリコプターという異なる種類の航空機を両方運用できる、いわば「二刀流」の国内では珍しい集団です。急な取材で飛行することになっても、安全かつ円滑に取材が完遂できるよう、日頃の乗務割の配分や操縦士の技量維持には特に気を使っています。

 今回は新潟空港での訓練の様子です。

 

 羽田空港の出発滑走路は34R。離陸後、高度2万1000ftまで上昇し、栃木県栃木市上空を通過して、高度を下げながら新潟空港方面へ。新潟空港内にある無線標識(新潟VORTAC)直上を5000ftで通過して、定められた進入経路に沿って新潟空港滑走路28へ計器進入を開始しました。

旋回し、計器のガイダンスで進入

 この進入方式は、「ILS Y RWY28」という名称で、無線標識の上空を通過後、東へ空港を離れながら高度を下げて、約17km進んだ後、右旋回して最終進入コースに入ります。その後、ILS(計器着陸装置)の電波に乗って、垂直方向・水平方向のガイダンスに従い滑走路進入端の手前まで進入するものです。

 新潟空港は飛行中の航空機をレーダーにより監視することができるため、普段のフライトではレーダーによる誘導や管制指示により経路を短縮することも多いのですが、今回は操縦士の訓練なので、普段あまり使用しない飛行方式を省略することなく管制機関に要求して行いました。

悪天候を想定、着陸やり直し

 天候が悪い想定で、新潟空港への進入を継続し、滑走路上接地帯※)付近に到達したところで訓練としての着陸復行を行いました。着陸復行とは着陸のやり直しを意味し、着陸するにあたり操縦士が安全に着陸できないと判断した場合や、管制機関が何らかの理由で安全でないと判断し航空機に指示した場合に実施します。

 着陸復行をした後、連続離着陸訓練を行うために、右旋回で北側に向かい1500ftまで上昇、「ダウンウィンド・レグ」と言われる滑走路と反対方向に針路を向けて飛行し、脚下げやフラップ(高揚力装置)の展開など、着陸に必要な準備をして再度滑走路に向かって進入します。

 この飛行経路は、「トラフィック・パターン」と言って、滑走路を底辺として、横長の長方形を飛行するような経路になり、連続離着陸訓練を行う場合のものです。今回は連続離着陸訓練を2回実施、3回目に着陸して訓練を終えました。

 飛行機の操縦資格は、機体の種類ごとに取得する必要があります。新潟空港は、かつてこの飛行機(セスナ式560型サイテーション・アンコール)を操縦する資格を取るため、訓練・試験を行った空港。「当時の訓練では、なかなか上手くできず、悩んだ時期もあったな…」と心の中で呟きながら操縦していました。(航空部・鈴木浩亮)

※)接地帯:滑走路進入端から最初の900mまでの滑走路の幅全体の部分。

トラフィック・パターン 航空機が滑走路に離着陸して周回する際の標準の飛行パターンで、場周経路とも呼ぶ。滑走路を長辺におく長方形で、それぞれの辺をアップウィンド(向かい風)・レグ、クロスウィンド(横風)・レグ、ダウンウィンド(追い風)・レグ、ベース・レグ(飛行場(ベース)に進入するための経路)と呼ぶ。

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1822927 0 操縦席からの景色 2021/02/05 18:17:00 2021/02/05 21:58:55 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/02/20210205-OYT8I50022-T.jpg?type=thumbnail

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