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有田鉄道、廃線後は交流の場に(和歌山県)

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鉄道の挑戦 新たな道へ歩み

 両脇にミカン畑や民家が並ぶ、のどかな遊歩道。しばらく歩くと、怪獣やパンダ、忍者など、絵本作家たちが壁に描いたイラストが目をひく「旧御霊駅」の駅舎に出会う。

旧御霊駅の駅舎と、線路跡を整備した「ポッポみち」(有田川町で)
旧御霊駅の駅舎と、線路跡を整備した「ポッポみち」(有田川町で)

 2011年度に有田川町内に完成した全長5.2キロの歩行者・自転車専用道路「ポッポみち」。03年に廃線となった有田鉄道の跡地を同町が買い取り整備した。線路を舗装した遊歩道沿いには、ほかにも絵本作家の壁画や同様の旧駅舎があり、昨年には絵本専門の図書館「ポッポ絵本館」もオープン。親子連れらの憩いの場となっている。

 有田鉄道が開業したのは1915年(大正4年)。収穫したミカンや材木を港へと運ぶため、現在の有田川町と湯浅町の6.2キロをつないだ。60年代に最盛期を迎え、ミカンや肥料の輸送に活躍し「有田みかん」のブランド名を全国にとどろかせる立役者となった。

 しかし、自動車の普及や人口減少とともに乗客は年々減少し、84年に貨物輸送を廃止、95年には日曜祝日が運休になった。ミカン畑の合間を1両編成の車両が時速20キロで進む「ミニ私鉄」は、一部の鉄道ファンに愛されたが、2002年大みそかの運行を最後に87年の歴史に幕を下ろした。

 県内ではほかにも和歌山市内などを走っていた路面電車・南海和歌山軌道線や紀州鉄道の一部路線など、1970年以降、相次いで廃線した。当時をしのばせる線路や駅舎跡などの多くは姿を消したが、こうした「鉄道遺産」をうまく活用したのが有田川町だ。

 終点だった旧金屋口駅構内を再生した「有田川町鉄道交流館」では、有田鉄道のジオラマや各地の鉄道グッズなどを紹介し、併設の公園で、かつて有田鉄道を走っていた「キハ58」と「ハイモ180」の車両の体験乗車会を開催。地域住民や鉄道ファンらの交流の場として新たな道を歩んでいる。

有田川町鉄道交流館に保管されている「ハイモ180」(有田川町で)
有田川町鉄道交流館に保管されている「ハイモ180」(有田川町で)

 今井敏郎館長(64)は「町の発展に貢献した大切な鉄道だった。歴史を残し、新たな観光の拠点として人が集まってくれるようになれば、再び町が活気づくはず」と話す。(豊嶋茉莉)

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2173030 0 鉄道ニュース 2021/05/26 05:00:00 2021/08/18 16:35:42 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210630-OYT8I50102-T.jpg?type=thumbnail

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