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味があっていいなあ! 島原鉄道に今も残る「硬券」

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 年季が入った木棚に、ずらりと並んだ切符。乗客が買い求めるたびに、昔ながらの 改札鋏(かいさつばさみ) で駅員が切り込みを入れる。パチン――。 多比良(たいら) 駅(長崎県雲仙市)の小さな駅務室に、小気味よい音が響き渡る。

今ではほとんど見られなくなった「硬券」(長崎県雲仙市で)
今ではほとんど見られなくなった「硬券」(長崎県雲仙市で)

 島原鉄道では「 硬券(こうけん) 」と呼ばれる切符が今も残る。縦2センチ、横5センチほどの厚紙に発行駅や乗車区間、金額を印刷。六つの有人駅で販売し、このうち多比良駅では各駅への乗車券や入場券など約20種類を扱っている。

 かつては全国の鉄道会社で使われたが、自動改札機の普及などで徐々に姿を消した。収集のため、関東など遠方から足を運ぶ鉄道ファンもいるという。

島原鉄道で販売している硬券。右上の愛野(あいの)から吾妻(あづま)行きの切符は、「いとしのわがつま」と読む恋人たちに人気。左下の島原船津駅の切符には「ダッチングマシン」と呼ばれる昔ながらの日付刻印機で発売日を入れる
島原鉄道で販売している硬券。右上の愛野(あいの)から吾妻(あづま)行きの切符は、「いとしのわがつま」と読む恋人たちに人気。左下の島原船津駅の切符には「ダッチングマシン」と呼ばれる昔ながらの日付刻印機で発売日を入れる

 硬券と知らずに購入し、家族で興味深そうに見入る観光客の姿も。駅員の安藤良子さん(59)は「地元では当たり前だけど、旅行で来た人には珍しいんですね。味があっていいでしょ」と笑った。

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2133241 0 2021/06/18 10:00:00 2021/06/18 10:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210615-OYT8I50055-T.jpg?type=thumbnail

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