【土方歳三の子孫が語る】司馬先生の細やかな創作感性「知る・知らぬ」
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新選組副長・土方歳三の生涯を描いた小説「燃えよ剣」は、司馬遼太郎先生の代表作の一つ。司馬先生がゆかりの地や関係者の子孫を取材し、史実にのっとりながらも独自の創作エピソード、架空の人物を織り交ぜて描いた作品です。土方家には2度訪問され、祖父が応対しています。私も何度も読み返していますが、「ここは祖父が伝えた話だな」「ここは聞き書きに司馬先生ならではの創作が加わっているな」などと想像できる箇所が多くあります。私もこの作品の一部に参加させてもらった身内のように、「燃えよ剣」を身近に感じています。
例えば作品の中で、歳三の
司馬先生のこのような細やかな創作感性が、「燃えよ剣」が生まれて半世紀たった今なお、多くの人を魅了し続ける理由の一つかもしれません。

東京都日野市
土方歳三資料館 館長・
土方歳三の次兄・隼人喜六から数えて6代目の子孫。歳三の生家に生まれ育つ。館長として土方歳三資料館を運営するかたわら、講演会などで土方歳三の人となりを語り継ぐ。資料館では、歳三の遺品などを公開。最新の開館情報は同館ホームページに掲載。

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