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    当別産黒豚ロースのロースト ◎葡萄酒とフレンチ tirebouchon/ティルブション(札幌市中央区)

    熟成肉 自慢のワインと

    • ジャガイモのピュレやヤングコーンを付け合わせた当別産黒豚ロースのロースト
      ジャガイモのピュレやヤングコーンを付け合わせた当別産黒豚ロースのロースト

     今年の札幌は、例年より多くの飲食店が次々とオープンしている。それも、人気店や実力店で十分な経験を積み、開店早々、評判を得る魅力的なお店が多い。そういう巡り合わせの年なのだろうか。

     すすきのに先月オープンした「葡萄ぶどう酒とフレンチ ティルブション」も、そんな一軒だ。店主の森一茂さんは札幌や東京のレストランやビストロに長年勤め、心地よい距離感と気遣いこまやかなサービスに定評のある、実力派ソムリエである。

     ティルブションは、ワインを飲むだけでも利用でき、フレンチの一品料理からコース料理、さらに軽いおつまみまで用意している。「日常の中で、ちょっとした幸せを感じられる時間のお手伝いができればと思っています」

     そう話す森さんがタッグを組んだのはシェフの佐々木孝弘さん。フランス料理ひと筋で、ワインにも造詣が深い料理人だ。

     メイン料理のおすすめ「当別産黒豚ロースのロースト」は、2週間熟成させた豚肉をシンプルに、でもじっくり丁寧に火を通した一品。表面は香ばしく、中はしっとりした豚肉は、かむごとに凝縮したうま味と香りが広がる。

     「季節感を大切にしている」と話す佐々木シェフの説明通り、旬の食材を使うことはもちろん、この料理のように付け合わせのヤングコーンの皮目に焼き色をつけ、晩夏の風景を描くという演出も心憎い。

     旬の味でいえば、「万願寺唐辛子に包み込んだ花咲ガニとホタテ」は、食感を残した万願寺の青い香りと海の幸のうま味、酸味のあるソースが一体となり、白ワインが気持ちよく進む。

     ワインが軸にあるお店なので、サービスと厨房ちゅうぼうが密にコンタクトを取り、飲むワインに合わせ、ソースや付け合わせの内容を微調整するというのもうれしい心遣いだ。

     また、人数に合わせた料理の量の増減や、「おまかせで2、3品を頼みたい」といったリクエストにも気軽に応じてくれる。

     お店は国道36号に近い、東向きの建物の2階にある。一枚板のイチョウの木のカウンター席は、ひとり客にも居心地がいい。テーブル席と個室もあり、さまざまなシーンでのぞくことができそうだ。

    (文・小西由稀 写真・山本顕史)

    【住 所】 札幌市中央区南4西5の5の1 2階 (電)011・215・0886

    【営業時間】 午後6時~午前1時(金、土曜は午前2時まで、オーダーストップは30分前)、日曜休み(月曜が祝日の場合、日曜営業で月曜休み)、9月11日は臨時休業

    【主なメニュー】 当別産黒豚ロースのロースト2800円、万願寺唐辛子に包み込んだ花咲ガニとホタテ2800円 いずれも料理は2人前で、グラスワイン800円から

    ※メニュー、価格などは変更されている場合がございます。

    2017年08月24日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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