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    おばんざい ◎酒とおばんざい omomuki(札幌市中央区)

    定番に光るアレンジ

    • 2大人気メニューの「ポテトサラダ」と「ハムカツ」。季節の食材を使った月替わりのメニューも登場する
      2大人気メニューの「ポテトサラダ」と「ハムカツ」。季節の食材を使った月替わりのメニューも登場する

     ポテトサラダのうまい店にハズレなし。根拠はなく、独断と偏見による判断基準だが、正解率は意外と高く、最近見つけたこの店も、例外ではなかった。

     札幌市中央区狸小路7丁目そばの雑居ビルに構える「omomuki」だ。白壁を配したかわいらしい店内は、一見カフェ風だが、品書きには、酒飲みの心をくすぐる前菜や一品料理がずらりと並び、全国各地の地酒や焼酎も豊富にそろう。

     「私がお酒好きだから、自然とこうなっちゃうんです」と微笑ほほえむ店主の今千布美さん(31)は、もともと料理好き。「いつか自分で店を!」と居酒屋で働きながら料理を学び、昨年6月にこの店を開いた。

     「気軽に日常使いできる店にしたくて。家庭料理がベースですが、私なりの一捻ひとひねりを加えてアレンジしています」と今さん。

     例えば、定番人気の「ハムカツ」は、薄切りのロースハムにタマネギのスライス、バジルを3層に重ねて揚げる。サクッと香ばしい衣に、粒マスタードを付けて味わうと、ハムのうま味とタマネギの甘さが仲良くマッチして、見た目とは裏腹に軽やかな味わい。ビールはもちろん、キリリと冷えた純米酒にもよく合う。

     不動の人気を誇る「ポテトサラダ」の主役には、甘味が強い道産の熟成ジャガイモ「さやあかね」を使用。これをでて粗めに潰し、いためたベーコン、ゆで卵を合わせ、塩こしょう、マヨネーズで味付けする。決して奇をてらったレシピではないが、ゴロッとしたジャガイモの素朴な食感と甘さが際立ち、もうひと口!と箸が止まらない。

     また、ニラと崩し豆腐を使い、山椒さんしょうを利かせたウマ辛の「麻婆豆腐まーぼーどうふ」や、シャキシャキの長芋を入れて焼き上げる「玉子焼」も、ファンの多い一品だ。

     常連客は8割が女性。「『これどうやって作るの?』とよく聞かれるのですが、そんな時は、惜しみなくレシピをお教えします。何だかうれしくて」と今さん。

     常時5、6種類がそろう地酒は、自ら酒屋を巡り、料理との相性やバランスを見て仕入れているという。銘柄は瓶替えで随時入れ替わるので、一期一会の出会いも楽しみの一つだ。

     今さんの笑顔と手料理にかれ、ついふらりと寄りたくなる――。常連客の気持ちがよくわかる。

    (文・葛西麻衣子 写真・藤倉孝幸)

    【住  所】 札幌市中央区南3西7、M’sビルヂング3階 (電)080・7810・2740

    【営業時間】 午後6時~午前1時(ラストオーダー午前0時30分)。水曜休み、ほか月1~2回休業あり。

    【主なメニュー】 ◇ラー油きゅうり450円◇ポテトサラダ500円◇麻婆豆腐、玉子焼各650円◇ハムカツ、ハヤシライス各680円◇地酒一合700円~ ※すべて税別

    ※メニュー、価格などは変更されている場合があります。

    2018年05月10日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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