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    白老牛もも肉のロースト、ズッキーニと苦瓜 ◎レストラン ミヤヴィ(札幌市中央区)

    野菜たっぷり 夏の色

    • ズッキーニと苦瓜をたっぷり味わえる「白老牛もも肉のロースト」。ニンニクと豆乳のクリーム、黒ゴマのソースも彩りと風味のアクセントに
      ズッキーニと苦瓜をたっぷり味わえる「白老牛もも肉のロースト」。ニンニクと豆乳のクリーム、黒ゴマのソースも彩りと風味のアクセントに

     北海道の野菜が豊富な時期になると、思い浮かべる料理人の顔がある。その一人が「レストラン ミヤヴィ」のシェフ、横須賀雅明さん(46)。野菜を愛し、野菜を主役にすえたフレンチをコース料理で楽しませてくれる料理人だ。

     ミヤヴィは開店10周年を迎えた昨年、札幌・宮の森エリアに移転した。白が基調の店内は、ビルの地階とは思えない明るさと清潔感が印象的だ。

     これからの10年を見すえ、和食店のように客前で調理する、カウンター主体のシンプルな造りにしたという。フレンチレストランでこのスタイルは珍しい。「お客さまの反応を直接見聞きできるので、料理やサービス面で臨機応変に対応できるようになりました」と、横須賀シェフ。

     野菜は、週に2回やって来る移動販売の青果店から札幌近郊産の採れたてを求める。今年は長雨や猛暑などの影響で、生産者と消費者、双方に厳しい状況が続いているが、「札幌近郊産は今のところ大丈夫なようです」と、心強い。

     横須賀シェフが野菜に引かれるのは、切り方一つで味や見た目に変化をつけられるためだ。「皿が季節の色に変わるので、旬を表現しやすい」とも説明する。特に夏野菜は色が濃く、「太陽の味がする」という。

     この時期、ランチとディナーのメイン料理で提供されるのが、「白老牛もも肉のロースト、ズッキーニと苦瓜にがうり、ニンニクと豆乳のクリーム、黒ゴマ」。一見すると主役は牛肉だが、運ばれてきた料理を覆う深い緑に目を奪われた。「ズッキーニと苦瓜(ゴーヤ)を牛肉で食べてもらうイメージです」と笑顔を見せる。

     オリーブオイルで焼いたズッキーニは、多数の切れ目を入れる「じゃばら切り」にすることで、火の通りが均一になり、ザクザクと軽快な食感を楽しめるのだ。

     白と黒のソースは、新ニンニクと豆乳、黒ゴマと太白ゴマ油をそれぞれ合わせたもの。彩りに添えた穂じその香りもアクセントになり、フランス料理とはいえ、和の要素が自然と融合している。

     フランスでの修業時代、師匠に「なぜ日本料理ではなくフランス料理を?」と問われ、自問し続けてきたその答えが、このひと皿に表れているような気がした。

    (文・小西由稀 写真・山本顕史)

    【住  所】 札幌市中央区北3西26の3の8 N2ビル地下1階

    (電)011・688・9788

    【営業時間】 正午~午後1時(土・日・月曜のみ)、午後6~8時(いずれもオーダーストップ)。火曜・第4水曜休み。※予約が確実

    【主なメニュー】 ◇ランチコース4500円◇ディナーコース8500円(皿数が多いコース、食材をアップグレードした皿数の少ないコースの二つがある)

    ※メニュー、価格などは変更されている場合があります。

    2018年08月09日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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