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    エミリア風 ラザーニャ ◎ゴンチッカ(札幌市中央区)

    ソースとチーズ多重奏

    • その美味しさの真価に目覚めさせられた「エミリア風ラザーニャ」
      その美味しさの真価に目覚めさせられた「エミリア風ラザーニャ」

     「路地裏の雰囲気を味わいながら気の利いたツマミで軽く飲みたい」という時、覚えておきたいのが、ワインバー「ゴンチッカ」だ。

     古い木造2階建てを大幅に改修したテナントビル「M’Sスペース」のひとつ「M’S仲町」は、ディノスシネマズ札幌劇場横の風情ある小路に立つ。かつては、質屋の店舗&住居だったという。

     ゴンチッカはその1階にあり、中は最近の店には珍しく天井が低い。椅子も高さのあるスツールタイプで統一されているため、席選びに戸惑うかもしれない。

     函館生まれの店主・門脇智香さん(38)によると、「テーブル席も含めて約20席あり、すべてカウンター風の造りですが、ほとんどの方はすぐにれますよ」。確かに、札幌軟石を生かした肌触りがゴツゴツの壁や薄暗い照明、低く流れるBGMなど、酒飲みにはうってつけの静けさが漂う隠れ家的な空間である。

     席が決まれば、まずはきりりと冷えたグラスワインの白を頼み、ピクルスやオリーブ、豆のマリネなどすぐ出て来るものをツマミにしたい。その後、メニュー表とにらめっこしながら、前菜をじっくり選ぼう。

     私がたまたま腹ふさぎに頼んでみた一品が、「エミリア風(イタリア北部のエミリア・ロマーニャ州にちなむ)ラザーニャ」。薄い板状に延ばした長方形のパスタにミートソースやホワイトソース、さらにモッツァレラなどのチーズを挟んで重ね、オーブンで焼いたもの。これが、実にうまい。

     じっくり手間をかけて煮詰めたミートソースの濃厚な味わいと軽やかなホワイトソースが見事に調和し、瞬く間に平らげてしまった。これなら、生ビールやシングルモルトにも合いそう。

     2014年のオープン以来、店を切り盛りしてきた門脇さんだが、今は接客に専念。料理を一手に引き受けるのは、若きシェフの田中沙希さん(28)だ。同じ飲食店で働いたことのある門脇さんにスカウトされ、「幼い頃から料理を作るというより、食べるのが好きでした」と頼もしい。

     トリッパ(胃袋)や砂肝などを使った前菜も美味おいしく、イタリアワインは約300種。極めつきはチーズの種類の多さで、ハードや青カビ、ウォッシュやスモークに至るまで、幅広く用意する。

     おひとりさまはもとより、カップルや仲間同士で、気軽に利用できる店だ。

    (文・和田由美 写真・藤倉孝幸)

    【住 所】 札幌市中央区南4西1、 M’S仲町1階(電)011・231・8825

    【営業時間】 午後5時~午前3時(土・日は午後3時~、ラストオーダーは午前2時)。水曜休み。

    【主なメニュー】 ◇エミリア風ラザーニャ1200円◇ピッツァ900円~◇前菜3品盛り合わせ1200円(1~2人分)◇チーズ盛り合わせ1800円(1種600円)◇グラスワイン650円~

    ※メニュー、価格などは変更されている場合があります。

    2018年08月23日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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