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    生ノドグロ炙りと サバサラ ◎せいすスタンド(札幌市中央区)

    立ち飲み価格で高級魚

    • 手前の生ノドグロ炙り60グラムは、とろける味わいをたっぷり楽しめるボリュームだ。サバサラもクセになるおいしさ
      手前の生ノドグロ炙り60グラムは、とろける味わいをたっぷり楽しめるボリュームだ。サバサラもクセになるおいしさ

     少し日が傾きかけてきた札幌・南3条通りの午後3時。人の背丈よりも大きく真っ白な暖簾のれんが目を引く。「せいすスタンド」の開店時間だ。

     ここは、狸小路6丁目にある予約必須の人気居酒屋「酒と銀シャリ せいす」の立ち飲みスタイルの店として、8月にオープンした。

     店主の梶原剛さんは、東京の有名レストランで働いていた時、プライベートで好んで出かけたのが、手ごろでおいしく、活気が心地よい下町の大衆酒場だったという。「札幌には少ない立ち飲みと大衆酒場の良さを合わせた空間をつくりたかった」と話す。

     横長の店内にしつらえた“逆Jの字”のカウンターは、詰めて30人ほどが立てる広さ。BGMの昭和歌謡を口ずさみながら1杯だけ楽しむ人、じっくり食べて飲む人など、さまざまなお客で連日にぎわっている。

     メニューは冷たい酒肴しゅこうと温かい酒肴、フライものなど50種類以上。せいすで人気の料理、たとえば「漁師風なめろう」や「スパム煮玉ポテサラ」、「熟成ビフカツ」、高級魚で知られるノドグロ料理などが、立ち飲み価格で楽しめるのが魅力だ。

     塩とスダチで「生ノドグロあぶり」を味わえば、脂とうま味が口の熱ですーっととろけ、酒を呼ぶ。焼酎なら「百年の孤独」や「爆弾ハナタレ」、日本酒なら「醸し人九平次」に「新政」など、全国的に人気の高い銘柄を筆頭に、幅広いラインアップを1杯500円で提供する太っ腹な価格が心憎い。

     サバの水煮缶にたっぷりの玉ネギを盛った今話題の「サバサラ」は、ゴマ油とネギだれをかけ、せいすスタンド風にアレンジした。

     さらに、昆布を中心にサバ、イワシ、アゴ出汁だしで煮込んだ関西風おでんも、今の季節にうれしい一品だ。このおでん出汁で日本酒を割る「ダシわり酒」がまた、うまい。一味をふると、出汁の味わいがより引き立ち、後を引く。

     壁に並ぶメニューのネタ札を読んでいると、「説教禁止」や「自慢話OK」など、クスッと笑える札を見つけた。こういう遊び心ある仕掛けが随所にあり、見つけるたびに話が盛り上がって、立ち飲みが心地よくなるから不思議だ。

    (文・小西由稀 写真・山本顕史)

    【住 所】 札幌市中央区南3西1 チトセビル1階 (電)011・206・8885

    【営業時間】 午後3時~午前1時(日曜と祝日は、午後11時まで。オーダーストップは各30分前)。水曜休み

    【主なメニュー】 ◇生ノドグロ炙り30グラム700円◇同60グラム1300円◇サバサラ450円◇おでんの大根200円◇ダシ割酒500円◇生ビール450円 ※税別

    ※メニュー、価格などは変更されている場合があります。

    2018年10月11日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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