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    北ガス、LNG発電開始…石狩湾新港

    シェア拡大へ攻勢

    • 報道陣に公開された北ガス石狩火力発電所の発電機(11日、石狩市で)
      報道陣に公開された北ガス石狩火力発電所の発電機(11日、石狩市で)

     北海道ガスは11日、液化天然ガス(LNG)を燃料とする「北ガス石狩火力発電所」(石狩市、出力7万8000キロ・ワット)の営業運転を始めた。北ガスは販売する電力を北海道電力など外部からの調達に頼らず賄えるようになり、道内でのシェア(市場占有率)拡大に向けて攻勢を強める。

     石狩湾新港に建設された石狩火発は、道内初となるLNGを燃料にした発電所だ。LNGはロシア・サハリン州などから調達し、敷地内のタンクから10基ある発電機に供給する。電力需要に合わせて発電量を調整でき、発電で生じる熱も有効活用する。

     北ガスは2016年4月に電力小売り事業に参入し、約13万件の顧客を抱える「新電力」の道内最大手だ。これまでは自社のバイオマス発電などのみでは賄いきれず、電力会社などが余った電気を売買する「日本卸電力取引所」(東京)で電気を調達してきた。

     石狩火発の運転開始で販売電力の64%を自社で賄えるようになり、関連会社が手がける太陽光発電なども含めると、グループ全体で約20万件に供給できる体制が整う。

     北ガスは11日、石狩火発を報道陣に公開し、オール電化住宅向けの割安な料金プランも発表した。節電に取り組むほど基本料金が安くなるのが特徴で、前谷浩樹・エネルギーサービス事業本部長は「自社の電源がなければ難しい料金プラン。道内全域に北ガスのサービスを広げ、1万件の新規契約を早期に達成したい」と力を込めた。

     一方、競合する北電もこの日、対岸の敷地に建設している石狩湾新港発電所1号機(小樽市、出力56・94万キロ・ワット)の発電を開始した。19年2月の営業運転を目指している。泊原子力発電所が再稼働すれば北電も電気料金の値下げに踏み切る方針で、北電と新電力による顧客の奪い合いは激しさを増しそうだ。

    2018年10月12日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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