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信長塀・太閤塀と並ぶ「日本三大練塀」、室町の伝統工法で大修復

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 「えべっさん」の総本社として知られる兵庫県西宮市社家町の西宮神社で、境内の東側と南側に巡らされた土塀「 大練塀おおねりべい 」(国重要文化財)の修復作業が進んでいる。「令和の大改修」と位置づけ、建築時に用いられたとみられる伝統工法を踏襲。歴史のロマンを伝える壁によみがえらせる。(上野将平)

木枠と壁面の間に入れた練り土を、上からたたいて固める作業員ら
木枠と壁面の間に入れた練り土を、上からたたいて固める作業員ら

 延長247メートル、高さ2・5メートルで、室町中期に築かれたと伝わる。熱田神宮(名古屋市)の信長塀、三十三間堂(京都市)の太閤塀と並ぶ「日本三大練塀」の一つに数えられる。

修復前の大練塀。土が剥がれ、表面がへこんでいる
修復前の大練塀。土が剥がれ、表面がへこんでいる

 用いられている工法は、伝統的な「版築」。型枠に土を流し込んだ後、上から棒やこてで突き固め、それを何層にも重ねていくもので、全国的にも珍しい土塀だという。阪神大震災では一部が崩れ、翌1996年に約120メートルにわたって復元された。

木枠と壁面の間に練り土を入れる
木枠と壁面の間に練り土を入れる

 ところが近年、うち約70メートルで大量の土が 剥落はくらく するなどし、寺社仏閣の修復を手がける建築会社「奥谷組」(京都市)と「文化財建造物保存技術協会」(東京)が原因を調べていた。

 その結果、塀周辺の排水能力が不十分で、地下水も壁に染み込んでいたことが分かった。そこで、雨どいの増設と排水溝の改修などを通じ、水はけの改善を図ることにした。

 まさ土80%に、石灰と粘土を10%ずつ混ぜた練り土が耐久性に優れていることも判明。塀に沿わせて杉材で作った枠と、えぐれた壁面との隙間に土を入れ、版築の工法で補修している。今年中の完成を目指す。

 奥谷組の担当者は「版築による塀の修理は例が少なく、非常に難しい。時間と手間がかかるが、古くから伝わる技で過去と同じように仕上げたい」とする。

 「令和の大改修と位置付けている」というのは西宮神社の吉井良迪禰宜。新型コロナウイルス禍の収束を見据え、「気持ちよく参拝してもらえるように、今のうちにきれいに修復しておきたい」と話している。

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2128688 0 エンタメ・文化 2021/06/16 15:32:00 2021/06/16 16:01:46 2021/06/16 16:01:46 道路からも見られる版築作業中の現場。木枠と壁面の間に入れた練り土を上から道具でたたいて固めている。(西宮市で)=上野将平撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210616-OYT1I50091-T.jpg?type=thumbnail

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