[第47期棋聖戦]新王者への挑戦権、誰に…Sリーグ28日開幕

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 囲碁界の最高位を争う第47期棋聖戦Sリーグが28日に開幕する。A、Bリーグはすでに始まっており、Cリーグ入りをかけた予選トーナメントも大詰めを迎えている。各リーグ戦と挑戦者決定トーナメントを勝ち抜き、前期に初の棋聖位を獲得した一力遼棋聖(24)への挑戦権を獲得するのは誰か。棋聖3連覇の実績を持つ王立誠九段(63)に展望してもらった。(文化部 泉田友紀)

一力遼棋聖
一力遼棋聖

4段階62人が参加、昇格・陥落も激しく

 リーグはS、A、B、Cの4段階で計62人が参加する。

 最上位のSリーグは6人。許家元十段が復帰し、芝野虎丸九段が初昇格した。

 Aリーグは8人で、孫マコト七段、志田達哉八段、洪爽義五段、蘇耀国九段が昇格した。

 Bリーグは16人。沼舘沙輝哉七段、結城聡九段、山城宏九段、王銘エン九段、伊田篤史八段、山田規三生九段が昇格した。8人ずつの1、2組に分かれ、両組の1位が優勝決定戦を行う。各組上位2人が昇格、下位3人が陥落する。

 Cリーグは32人。優勝者を含め6人が昇格する。3敗した時点で失格となる。半数の16人は予選トーナメントからの勝ち上がり。アマチュア棋戦「ネット棋聖戦」からは上位4人に予選出場権が与えられた。

 Sリーグの優勝者と準優勝者、A、B、Cリーグの優勝者が、挑戦者決定トーナメントに臨む。

Sリーグ 対局スケジュール

1位 井山裕太名人
1位 井山裕太名人
2位 余正麒八段
2位 余正麒八段
3位 村川大介九段
3位 村川大介九段
4位 高尾紳路九段
4位 高尾紳路九段
5位 芝野虎丸九段
5位 芝野虎丸九段
6位 許家元十段
6位 許家元十段

1回戦  井山-△高尾、△余-許、△村川-芝野
2回戦  井山-△余、村川-△許、高尾-△芝野
3回戦  △井山-芝野、余-△村川、△高尾-許
4回戦  △井山-村川、△余-高尾、芝野-△許
5回戦  井山-△許、余-△芝野、村川-△高尾
(△は先番、持ち時間各5時間)

Aリーグ

※数字はリーグ内順位
〈1〉河野臨九段
〈2〉山下敬吾九段
〈3〉大西竜平七段
〈4〉羽根直樹九段
〈5〉孫マコト七段
〈6〉志田達哉八段
〈7〉蘇耀国九段
〈7〉洪爽義五段

Bリーグ1組

〈1〉張栩九段
〈2〉六浦雄太七段
〈3〉瀬戸大樹八段
〈4〉富士田明彦七段
〈5〉広瀬優一六段
〈6〉沼舘沙輝哉七段
〈7〉王銘エン九段
〈8〉山田規三生九段

Bリーグ2組

〈1〉依田紀基九段
〈2〉鈴木伸二七段
〈3〉本木克弥八段
〈4〉安達利昌七段
〈5〉林漢傑八段
〈6〉結城聡九段
〈7〉山城宏九段
〈8〉伊田篤史八段

Cリーグ

 三村智保九段、秋山次郎九段、小池芳弘七段、内田修平八段、呉柏毅五段、鶴山淳志八段、久保勝昭九段、溝上知親九段、黄翊祖九段、張豊猷八段、望月研一八段、佐田篤史七段、寺山怜六段、大竹優六段、藤沢里菜女流本因坊、阿部良希三段
 (Cリーグの残る16人は、現在行われている予選トーナメントの勝者)

[展望 王立誠九段]井山ら紙一重の争い…Sリーグ

第47期棋聖戦リーグの展望を語る王立誠九段
第47期棋聖戦リーグの展望を語る王立誠九段

 前期の棋聖戦七番勝負は、一力遼棋聖が井山裕太名人の10連覇を阻止して、初めて棋聖を獲得しました。七番勝負で一力棋聖の勝ちが先行する中、カド番にも強い井山名人が有利ではないかと思っていましたが、井山名人は勝勢の局面で決め損なうなどミスが響きました。

 一力棋聖は昨年、碁聖、天元を相次いで失冠しました。しかし、急所で負けた経験を経てこそ成長する。棋聖のような大きなタイトルを一つ ると自信も付き、精神面も楽になって、さらに勝てるようになると思います。

 Sリーグ6人の顔ぶれを見ると、今の囲碁界で一番充実している人たちばかり。中でも一番の実力者はやはり井山名人。棋聖を失ったとはいえ、まだまだ第一人者であることに変わりはありません。

 2期ぶりに復帰した許家元十段は最近、連勝を重ね、碁の内容もパワーアップしています。AI(人工知能)の研究を重ねているほか、読みもしっかりしているのが強みです。

 初めてSリーグ入りした芝野虎丸九段は、常に表情を変えず、淡々と打っているのが印象的です。平常心を保てる精神面の強さを感じます。20歳代が多いSリーグで、45歳の高尾紳路九段が気を吐いているのは頼もしい。日頃から勉強を積み重ねているからこそ、自信を持ち対局に臨めているのでしょう。

 前期Sリーグ3位だった村川大介九段は毎年、コンスタントに好成績をあげています。とてもバランスのいい碁です。一方、余正麒八段は最近、連敗するなど、あまり調子がよくないようですが、読みの深さには定評があります。6人の実力は紙一重で、全員に優勝するチャンスがあります。

「A」以下も実力者ぞろい

 Aリーグは、順位1、2位の河野臨九段、山下敬吾九段が安定した強さを見せています。順位も上なので優位に戦いを進めるでしょう。大西竜平七段は時々、予想外の手を打つことがあり、うまくかみ合うとすばらしい内容の碁になります。羽根直樹九段は精神面の強さが際立っています。初めてAリーグに上がった孫マコト七段も優勝候補になりうる実力の持ち主です。

 志田達哉八段は最初からヨセ勝負のような細密さが特徴です。蘇耀国九段は手厚い碁。ただ、局面が悪くないのに頑張り過ぎてしまうところがあり、形勢判断に課題があるようです。洪爽義五段は早碁も得意で、読みの鋭さが持ち味です。

 Bリーグも実力者ぞろい。1組の有力者はやはり張栩九段でしょう。近年はタイトルから遠ざかっていますが、長女、次女が相次いでプロ入りし、気合が入っているように見えます。2組では、依田紀基九段、鈴木伸二七段が戦いの中心になるのでは。僕とプロ入り同期の山城宏九段の奮闘にも注目しています。両組とも混戦になるでしょう。

 Cリーグは鶴山淳志八段など強豪も多い。女性では藤沢里菜女流本因坊が残留しています。まだ予選が進行中ですが、関航太郎天元のようなタイトルホルダーも出場するハイレベルな戦いです。もっと多くの女性棋士がリーグ入りして、活躍してくれることを期待しています。(談)

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2945994 0 棋聖戦 2022/04/24 05:00:00 2022/04/24 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/04/20220423-OYT8I50021-T.jpg?type=thumbnail

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