[竜王戦コラム]豊島竜王、羽生九段を包んだ「鹿児島カラー」のおもてなし
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第33期竜王戦第4局は11月26、27日、南国・鹿児島県の指宿市にある指宿白水館で行われた。指宿市は薩摩半島の先端に位置する人口3万9000人ほどの街だ。豊島将之竜王と挑戦者の羽生善治九段は、関係者とともに現地入りした25日から、指宿市や周辺自治体の人たちと交流し、地域の文化や歴史にちなんだストーリー性豊かな歓迎を受けた。

列車を乗り継いで鹿児島中央駅(鹿児島市)に着いた豊島竜王、空路で鹿児島空港(霧島市)に到着した羽生九段を待ち構えていたのが、
勇ましい甲冑の武者は、日置市の市役所や観光協会の職員ら。甲冑の重さはどのくらい? と話しかけると「12~13キロほどです。実際に戦で使ったものはもっと重かったそうです」。日置市は、関ヶ原の戦い(1600年)で敵中突破を敢行したという西軍の勇将、島津義弘の故郷だ。甲冑は、当時の史料などを基に再現されたものだという。戦国武将らが将棋を指して戦いへの訓練をしたという伝承もあることから、「対局者を武者の姿で出迎えよう」というプランが持ち上がった。両対局者は武者と一緒に記念撮影に臨むなどして、勇ましい歓迎に応えた。