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藤井二冠が挑戦権獲得…竜王戦挑戦者決定三番勝負第2局詳報

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 将棋の第34期竜王戦(読売新聞社主催、特別協賛・野村ホールディングス)の挑戦者決定三番勝負第2局、藤井聡太二冠と永瀬拓矢王座の対局が30日、東京・千駄ヶ谷の将棋会館で行われ、午後8時18分、77手で先手の藤井二冠が勝ち、豊島将之竜王への挑戦権を獲得した。

 藤井二冠が竜王戦の挑戦者になるのは初めて。読売新聞オンラインでは、挑戦者決定の一局を動く棋譜とタイムラインで詳報する。

両対局者の指し手は「動く棋譜」で

対局後のインタビュー

――お疲れ様でした。本局を振り返って

  藤井  判断が難しい将棋だったかなと思います。(34手目の)△7四飛と引かれた局面で攻めていく手も考えたのですが、成算がなかったので▲4八玉としました。あまりうまくいっていないかもしれないな、と思いながら指していました。

 その後、▲6五飛(39手目)から▲8三角(43手目)と打って、少しこちらの玉が早逃げしたのが生きる展開になったと思いました。

――▲4八玉の局面は▲8三角を考えていた?

  藤井  手が広いと思ったのですが、すぐに攻めていくのがうまく行くか、判断がつかなかったです。

――勝ちを意識した局面は?

  藤井  (61手目の)▲6五桂から手順に攻めが続く形になったので、そのあたりで勝ちやすくなったかなと思いました。

――初の竜王挑戦になります。

  藤井  竜王戦という最高峰のタイトル戦で挑戦できることは、とても光栄だと思います。王位戦の反省を踏まえて良い内容にしていけばいいかなと思います。

――豊島将之竜王とはこれでタイトル戦で19番勝負ということになります。

  藤井  2日制の王位戦と同じ条件になるので、王位戦でうまくいかなかったところを修正して臨めればと思っています。

――永瀬王座、本局を振り返って。

  永瀬  序盤で準備のない形になってしまいました。(36手目の)△8八歩が良くなかったのかもしれません。(51手目の)▲5八金の局面を眺めていて確かに悪いのはわかったのですが、それを理解できていなかったので、△8八歩としてしまいました。

――今期の竜王戦を振り返って。

  永瀬  ランキング戦1組優勝で良い位置からスタートできたのですが、結局、藤井二冠に勝たないと、というところもありますので、あまりアドバンテージは感じなかったです。本局も含めて、(47手目の)▲6四飛の局面など、深い部分の読みで差をつけられてしまった印象がありますので、それを補っていきたいです。

藤井二冠の強さ、この戦いにかける思いが表れた…高野六段

 高野六段に本局を振り返ってもらった。

 「藤井二冠の序盤の作戦がうまく行った印象です。永瀬王座はインタビューでも話していましたが、△8八歩から△1四角とした局面で流れが崩れたのかなと思います。

 全体的に藤井二冠のペースで進んだ対局ですが、(53手目の)▲8三飛から▲6三金までの相手玉の追い込み方は本当に鮮やかでさすがだと思いました。そして、最後は手堅く勝つ。藤井二冠の強さとこの戦いにかける思いの強さが表れた対局でした」

タイムライン

  20:18  永瀬王座が投了(写真)。藤井二冠が豊島将之竜王への挑戦権を獲得した。

  20:10過ぎ  藤井二冠が▲2一竜としたところで、永瀬王座がスーツのジャケットを着た。桂馬が入ったことで、▲4五桂が厳しくなる。

  20:00  69手目、藤井二冠の▲6六銀に控室では「手堅く泥臭い一手」との声があがる。自陣の弱点である5七の地点を守りながら、相手の角を攻めていく。「ものすごく大事に勝ちをつかもうとしている」と高野六段。

  19:30  永瀬王座は50分の考慮の末、△7九馬。検討室では「勝負のあやを残した手」との声。▲7一飛成とすると、頓死する筋がある。藤井二冠はマスクを外し、前のめりになった。

  18:40  夕食休憩を終え、対局が再開された。藤井二冠の一手は▲8一飛。一気の寄せを狙う厳しい一手だ。

  18:10過ぎ  局面は最終盤。藤井二冠が優位に立って勝負を進めている。2人ともわずか10分で休憩を終え、対局室に戻ってきた。

  18:00  夕食休憩に入った。藤井ニ冠は紫金飯店の五目炒飯、永瀬王座は「鳩やぐら」の豚キムチ、納豆オムレツ(キムチ入り)。

  16:45過ぎ  永瀬王座の△7五角に控室では「打ったか」の声。飛車が逃げてくれればいいが、▲6一飛成と飛車を切る手がある。△同玉▲6六歩と進み、後手にいい手が見えない。馬で8八の金を取りたいが、▲8三飛が詰めろの上、馬銀の両取りとなる。

  16:30  スタッフが夕食注文を取りにくる。永瀬王座は形勢が思わしくないと感じているのか、苦悶の表情で考慮する姿が目立つようになった。

  検討室から(4)  藤井二冠の39手目▲6五飛に対し、永瀬王座は△6九角成。控室では「大丈夫か?」の声が上がる。▲7八銀、△7九馬から▲8三角とされた時に、どう対応するか。

  検討室から(3)  永瀬王座が△1四角と打った局面。藤井二冠の飛車はどこにまわるのか。控室では▲6五飛が候補に上がっている。▲8三角の狙いを永瀬王座はどう防ぐのか。対応が難しそうだ。

  検討室から(2)  永瀬王座は52分の考慮の末、36手目を△8八歩と指した。「パッと見て見える手ではまとめづらいと考えたのかもしれない」と高野六段。△8四飛なら▲9四歩、△同飛、▲5五飛のような流れ、△7二銀なら▲9二歩から▲5六角と打たれる筋が気になる。「▲8八金と取らせて、△1四角が狙いかもしれないが、これはうまくいくのかどうか」

  13:30  昼食休憩明けの藤井二冠の最初の手は▲4八玉。戦いの起きそうな場所から玉を遠ざけた。▲8三角のような激しい展開も予想されていた。高野六段は「人間らしい落ち着いた手。損をすることは全くない」

  12:40  昼食休憩を終え、対局を再開。ともに昼食を早めに切り上げ、熟考していたが、藤井二冠はさらに時間を使って考えている。

  12:00  永瀬王座が34手目△7四飛と引いた局面で昼食休憩に入った。先手の藤井二冠からすれば、後手の銀と桂を端に追いやっているのが主張点。高野六段はこれまでの展開について「時間の使い方を見ても、藤井二冠が研究をぶつけてきた形。永瀬王座はそれを真正面から受けて立っている。先手は1歩で8筋、9筋を乱したが、これでどれほどのポイントを稼げているか。昼食休憩明けから目が離せない」と話した。再開は午後0時40分だ。

  11:45  昼食の情報が入ってきた。ともに「鳩やぐら」で、藤井二冠は「和風山椒ポークカレー」、永瀬王座は「肉豆腐(キムチ、きのこ)」だ。

  10:50  当初の予想に反し、早くも戦いが始まった。藤井二冠の21手目▲7六歩は「飛車で取ってきなさい」という頑張った手。△同飛と取ると、▲8二歩、△9三桂と進むが、「▲9五歩からの攻めが厳しいでしょ、と藤井二冠は見ている」と高野六段。しかし、永瀬王座は堂々と△同飛と応じ、8筋、9筋で戦いが始まった。

  検討室から(1)  相掛かりの戦型で進む序盤。9手目の▲9六歩は「AIが高く評価する一手との話」と観戦記を担当する高野秀行六段。続く△5二玉、▲4六歩の進行は「藤井二冠は桂馬ではなく、銀をまず使っていく考えで、比較的ゆっくり戦おうという作戦」(高野六段)。

初手を指す藤井二冠(左)と永瀬王座(30日午前10時、東京都渋谷区の将棋会館で)=若杉和希撮影
初手を指す藤井二冠(左)と永瀬王座(30日午前10時、東京都渋谷区の将棋会館で)=若杉和希撮影

  10:00  先手、藤井二冠の初手は▲2六歩。永瀬王座は△8四歩。ともに飛車先の歩を突き合う形となった。

  9:40  永瀬拓矢王座が入室。いつも通り、お盆を丁寧に消毒する。ほどなく駒並べが始まった。

  9:30  藤井聡太二冠が特別対局室に入室。着座し、まず扇子を畳の上に丁寧に置く。

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使い方
2325093 0 竜王戦 2021/08/30 09:00:00 2021/09/14 23:08:54 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210830-OYT8I50010-T.jpg?type=thumbnail

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