【動く棋譜】「▲4四桂に懸けた」広瀬章人八段が佐藤天彦九段に勝利…山崎隆之八段と挑決三番勝負へ

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 将棋の第35期竜王戦(読売新聞社主催、特別協賛・野村ホールディングス)の本戦準決勝、佐藤天彦九段と広瀬章人八段の対局が5日、東京・千駄ヶ谷の将棋会館で行われた。

 名人経験者で「貴族」の異名を取る佐藤九段。本戦の初戦では、勢いに乗っていた高見泰地七段に完勝し、受けの強さを見せつけた。広瀬八段は竜王経験者で、切れ味鋭い終盤が持ち味。本戦初戦で実力者の丸山忠久九段と顔を合わせ、終盤は棋風通りカミソリのような切れ味で寄せ切っている。

 広瀬八段が先に入室し、腕組みをして集中力を高めていた。佐藤九段は全身黒のコーディネートで登場し、水分補給しながら開始を待った。

 振り駒で先手となった広瀬八段は、ほとんど駒音を立てず▲2六歩と指し、佐藤九段は△8四歩と応じた。戦型は角換わりとなった。

 午前中から、両者は玉と飛車の位置を巡る駆け引きを続けた。盤側に入った高野秀行六段は「どこから戦いが始まるのか。後手は待機策にも見えるが、千日手にはなりにくい形。天彦さんは時に積極的に動くこともある」と話した。

 その予想通り、昼食休憩明け、佐藤九段は△9四歩と端歩をぶつけて仕掛けた。さらに後手は7筋の歩もぶつけて勢いよく指した。広瀬八段は面倒をみながら、反撃をうかがう展開になった。

 夕方、局面の急所がつかみづらい難解な中盤戦となり、佐藤九段も広瀬八段もジャケットを脱ぎ、扇子で仰ぎながら読みを深めた。

 夕食休憩明け、手番の広瀬八段は少し悩ましげな表情で考え、▲7七同金と指した。佐藤九段は悠然と入室し、手を消毒してから読みに没頭した。高野六段は「お互い、相手玉に嫌みをつけていて、これから激しい攻め合いになるのではないか」と解説した。

 勝負は午後9時3分、103手までで先手の広瀬八段が佐藤九段に勝利した。対局後、広瀬八段は「終盤は▲4四桂という手に懸けた。次も対策を練って臨みたい」と語った。一方、敗れた佐藤九段は「後手としてはまずまずの形勢と見ていたが、▲4四桂と指されて、しっくり来る手が見えなかった」と対局を振り返った。広瀬八段は9日から始まる挑戦者決定三番勝負で山崎隆之八段と戦い、先に2勝を挙げた方が藤井聡太竜王への挑戦権を獲得する。

両対局者の指し手は「動く棋譜」で

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3228703 0 竜王戦 2022/08/05 09:45:53 2022/08/05 22:32:36 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/08/1asax2AmaHiro.jpg?type=thumbnail

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