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シリーズ3連敗の佐藤竜王、混戦制し意地の1勝【第7期竜王戦七番勝負第4局】

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第3譜…駆け引き

1994年の第7期竜王戦七番勝負、第1局はパリで行われた
1994年の第7期竜王戦七番勝負、第1局はパリで行われた

羽生の▲2七銀(図)を見て佐藤が動かなくなった。棒銀にどう対処するか、構想を練っているのだろう。

 佐藤が考え続けているうちに昼食休憩になった。羽生は自室で食事をとったが、佐藤は関係者と一緒。レストランに入るとNHKの取材班がカメラを抱えて待ち構えていた。

 実は今期七番勝負を「NHKスペシャル」が追いかけているのだ。佐藤はカド番に追い込まれているので、こういう盤外での取材はつらいはずだが、嫌な顔は見せない。取材班が去ると佐藤が笑って、「でもNHKはいいですよ、ヤラセがないから」と言った。

 再開後、佐藤の着手は△3三角だった。次に△2二銀と上がろうというのだ。

 NHK衛星放送解説役の森内俊之七段によると、△1四歩と突いて、ひねり飛車にする順もあるが、後手は手損になるのでやりにくいと言う。ひねり飛車にするつもりなら最初から△8四飛と浮けばいいわけだが「それだと羽生さんは棒銀にしないでしょう」と森内七段。水面下で、こんな駆け引きがあったわけだ。

 佐藤が△8四飛と上がったところで一日目の戦いが終わった。一夜明けて羽生の封じ手は、控室の予想通り▲5八金だった。

 指了図。羽生の次の一手で本局の流れが決まった。(圭)

△3三角 114 ▲3六銀 27
△2二銀 9   ▲7六歩 14
△4二王 11  ▲1六歩 27
△1四歩 10  ▲6八玉 56
△8四飛 31  ▲5八金 48
△6二銀 4   ▲6六角 7
△同 角 7   ▲同 歩 …
△5二金 12  ▲8八銀 8
△6四歩 33  ▲7七銀 39
△6三銀 1
持ち時間8時間  △4時間35分 ▲5時間06分 38手

第4譜…対局者の読み

 「THIS IS 読売」の十二月号で、羽生が脚本家の内館牧子さんと対談している。この中で羽生は「自分の写真を見るのも嫌い、自分を書いている記事を見るのも嫌いです」と面白い発言をしている。天才と書かれる気分は、という質問に答えたものだ。

 羽生は「あんまり怒ったりすることはないが、結構、性格は激しいほうなので、腹の中は煮えくり返っていたりとか、よくあります」とも語っている。他にも興味深い発言がいっぱいあるので、ぜひご一読をおすすめする。

 ところで羽生は、どういうときに腹の中が煮えくり返るのだろう。対談には具体的な例が出ていなかったので、私は前夜、本人に聞いてみた。羽生は笑って「例えば取材を受けたとき、相手の人が将棋や棋士のことを軽く見ているのがわかったときなどがそうですね」と言った。

 図。「ここで▲2五銀と出る手がある」と加藤九段は言う。△3三銀は▲2四歩以下、銀交換して先手が十分なので「後手は△5四銀ぐらい。以下▲3四銀△2四歩▲2三歩△1三銀▲2二角で後手が困るのでは」というのが加藤説だが、両対局者の感想は「▲3四銀のあと、△6五歩▲同歩△5五銀で難しい」。

 本譜の▲4五銀は銀を繰り替えようという構想。以下、相腰掛け銀になったが、ただし、これでも決戦が回避されたわけではない。(圭)

▲4五銀 17 △3三銀 16
▲3六歩 6  △4四歩 5
▲5六銀 …  △5四銀 1
▲4六歩 15 △8二飛 1
▲7九玉 5  △3一王 …
▲9六歩 8  △9四歩 …
持ち時間8時間 △4時間58分 ▲5時間57分 50手

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2152927 0 観戦記 2021/06/24 15:37:00 2021/07/08 17:06:02 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210618-OYT8I50098-T.jpg?type=thumbnail

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