これが相掛かりの経験値、山崎八段の快勝譜…対佐々木勇気七段戦観戦記

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第1譜

1組1回戦
(先)八段 山崎隆之 × 七段 佐々木勇気
▲2六歩 … △8四歩 5
▲2五歩 … △8五歩 1
▲7八金 … △3二金 1
▲3八銀 … △7二銀 1
▲9六歩 … △1四歩 10
持ち時間各5時間
△0時間18分 ▲0時間00分 10手

形勢は我に利あらず、薄れゆく闘志…佐々木勇気七段[竜王戦写真館]

広がる熱気

 真珠湾攻撃から80年の12月8日、関西将棋会館で山崎隆之八段と佐々木勇気七段が戦った。

 この日の大阪は、前日に降った雨のせいでどんよりと湿った空気が漂っていた。

 対局の始まる5分前まで、御上段の間に2人の姿はなかった。開始直前になって、緊張感漂う面持ちの山崎が、そして佐々木が入室した。両対局者は共に紺色のスーツに身を包み、その下には示し合わせたかのように同系色のブルーのニットを着ていた。一見、似ているように思えたが、全く雰囲気の違う2人が盤を挟んで 対峙たいじ した。

 振り駒の結果、山崎の先手となった。

 対局開始の合図が告げられると、力強い手つきで山崎は▲2六歩と着手した。対する佐々木は、おもむろに△8四歩と指した。盤上で2人の手が進むにつれ、先ほどまでひんやり冷たかった部屋に、じわじわと対局の熱気が広がっていくのが、筆者の肌で感じられた。本局の戦型は相掛かりとなった。(藤井奈々)

駒を並べる両対局者=若杉和希撮影
駒を並べる両対局者=若杉和希撮影

第2譜

1組1回戦
(先)八段 山崎隆之 × 七段 佐々木勇気
▲4六歩 … △8六歩 14
▲同 歩 … △同 飛 …
▲4七銀 … △8二飛 1
▲8七歩 … △8三銀 9
▲7六歩 … △7四銀 …
▲7七桂 … △4二銀 2
▲6八銀 3 △4四歩 6
▲3六歩 … △3四歩 2
▲2四歩 … △同 歩 …
▲同 飛 … △2三歩 …
▲2七飛 … 
持ち時間各5時間
△0時間52分 ▲0時間03分 31手

真っ白な画用紙

 本局の数日前、関西将棋会館で山崎から、「僕のことをたくさん書いてくれてありがとう」と言われて、ハッとした。3度目の観戦記だった。

 ほとんど時間を使わず手を進めていく山崎に対し、佐々木は少しずつ時間を消費しながら指している。

 観戦記を書くにあたって、事前に両者へいくつかの質問を送る。返答があるとは限らない。今回は、初めて観戦記を担当する佐々木からすぐに返事が来た。そこには、質問の答えの代わりに「どのように書かれてもいいので」とあった。ドキッとしたが、彼から、真っ白な画用紙を「はい」と差し出された気がした。

 佐々木は△8三銀~△7四銀と早くも右銀を前線に繰り出していった。▲7七桂では▲6八銀の対応もある。(藤井奈々)

対局室に入る佐々木七段
対局室に入る佐々木七段

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2696990 0 観戦記 2022/01/24 05:00:00 2022/05/20 09:31:56 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/01/20220123-OYT8I50095-T.jpg?type=thumbnail

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